研究課題/領域番号 |
07671742
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
堀田 浩貴 (1997) 札幌医科大学, 医学部, 助手 (20260771)
三熊 直人 (1995-1996) 札幌医科大学, 医学部, 助手 (30190614)
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研究分担者 |
高木 誠次 札幌医科大学, 医学部, 助手
立木 仁 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80236538)
三熊 直人 札幌医科大学, 医学部, 助手 (30190614)
伊藤 直樹 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60193504)
塚本 泰司 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50112454)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 男子不妊症 / 精子発生能不全 / 精祖細胞 / DNA合成能 / PCNA / Apoptosis / TUNEL法 / 造精機能障害 / apoptosis / 精巣 / Spermatogenesis / Apopposis |
研究概要 |
54例の無精子症あるいは高度乏精子症例の精巣生検標本を用い、精祖細胞増殖の指標として精祖細胞数をSertoli細胞数で除した値(精そ細胞/Sertoli細胞)を、精祖細胞分化の指標として各精細管での精子細胞数を精祖細胞数で除した値(精子細胞/精祖細胞)を求め、それぞれの指標が正常か低値かで不妊症例を計4群に分類した。すなわちA群:増殖正常、分化正常、B群:増殖低下、分化正常、C群:増殖正常、分化低下、D群:増殖低下、分化低下、である。その結果A群10例(31.3%)、B群6例(18.8%)、C群7例(21.9%)、D群9例(28.1%)となった。この中でB群は明らかに精祖細胞の増殖障害を有するもののその後の分化成熟は正常であるという興味ある症例群と考えられた。さらにB群の血中FSH値は10.7±9.8mIU/mlと正常であることから、B群における精祖細胞増殖低下はSertoli細胞機能低下によるものではないことが推測された。この精祖細胞の増殖障害の原因をDNA合成と細胞死の両面から検討してみた。4群におけるPCNA labelling indexはA群36%、B群40%、C群35%、D群35%、正常コントロールは42%であり、DNA合成能には差が認められないことが判明した。次に細胞死(apoptosis)をTUNEL法を用いて検討した。各群におけるApoptosis indexはA群4.0%、B群6.3%、C群6.3%、D群8.9%、正常コントロール4.3%であり、さらにApoptotic index/PCNA labelling indexはA群0.111、B群0.164、C群0.200、D群0.261、正常コントロール0.103であり有意ではないがB群ではapoptosis/PCNA比が高い傾向にあることから、細胞死の程度がDNA合成に比して高いことが、幹細胞である精祖細胞増殖低下の原因であることが示唆された。本研究により特発性精子発生能不全精巣の原因の一つとして幹細胞である精祖細胞の増殖障害を示すが、以後の分化は正常である群が存在することが初めて明らかにされた。
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