研究課題/領域番号 |
07671775
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
近藤 育代 名古屋大学, 医学部, 講師 (40215447)
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研究分担者 |
菅沼 信彦 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30179113)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ゴナドトロピン / α鎖 / 糖鎖構造 / 塩基特異的突然変異作製法 / 塩基特異的中脳変異作製法 |
研究概要 |
ゴナドトロピンは、下垂体あるいは胎盤で合成・分泌される糖蛋白ホルモンで、FSH、LHは性腺機能の調節に、hCGは妊娠の維持に重要な役割を果している。各ホルモンは共通のα鎖と、ホルモン特異的なβ鎖から構成され、各々アスパラギン(N)結合型糖鎖を有している。糖鎖終末に注目した場合、硫酸基(SO_4)か、シアル酸(SA)かの違いはそのホルモンの血中半減期に影響を与え、生物学的作用に大きな役割を占める。LHの糖鎖終末はSO_4-Nアセチルガラクトサミン(GalNAc)で、FSH、hCGはSA-ガラクトースであるが、糖鎖終末の調節機構はいまだ明らかではない。最近α鎖において糖鎖結合部位の前に存在するPro-Leu-Argが、GalNAcトランスフェラーゼの作用に必要であることが示された。しかしながら、細胞内における糖鎖終末に果たすP-L-Rの役割や、α鎖に存在する2つのN結合型糖鎖(Asn^<52> ; A1、Asn^<78> ; A2)ともにSO_4が糖鎖終末になるのかは、依然不明であった。そこで、ヒト・ゴナドトロピンα鎖において、P-L-RのSO_4終末に対する意義を明確にすることを目的とし研究を行った。塩基特異的突然変異作製法を用い、各々Pro^<40>-Leu^<41>-Arg^<42>を規定するコドン、Asn^<52>を規定するコドン、Asn^<78>を規定するコドンを他のアミノ酸コドンに変換することにより3種の変異遺伝子を作製した。その変異遺伝子を発現ペクターに挿入後、有核細胞に導入し、発現される変異α鎖の糖鎖をアイソトープ標識SO_4あるいはCysでラベルするとともに、各種グリコシダーゼを用いて糖鎖終末を解析した。その結果、P-L-RをAla-L-Alaに変換してもN結合糖鎖のSO_4終末は変化しなかったが、セリン結合糖鎖の付加が起こった。この結果より、P-L-R配列はヒト・ゴナドトロピンα鎖のN結合糖鎖のSO_4終末化に対し影響を与えないことが示された。
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