研究課題/領域番号 |
07671836
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
和泉 秀隆 福岡大学, 医学部・産婦人科, 講師 (10193377)
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研究分担者 |
牧野 康男 福岡大学, 医学部・産婦人科, 助手 (90248500)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | myometrium / uterine contraction / calcium / G-protein / oxytocin / nitric oxide / gestation / Ca^<2t> / 子宮平滑筋 / 妊娠 / G-蛋白 / オキシトシン / Ca^<2+> |
研究概要 |
妊娠子宮筋の収縮-弛緩のサイクルは他の平滑筋と同様、細胞内Calciumが調節する収縮蛋白燐酸化に依存する。skinned-fiberによる収縮実験では細胞外からのCalciumによって直接収縮蛋白を刺激して収縮を起動できるので、細胞内収縮蛋白調節系のモデル化が可能である。最近、細胞内Calcium濃度は同一であっても、G-蛋白を介した細胞内情報伝達系が収縮蛋白燐酸化を修飾する機構が報告されている。妊娠ラットでの細胞内Calcium濃度と張力との同時記録の実験から、受容体を介するcarbachol収縮は収縮蛋白のCalcium感受性を増すことにより、Calcium流入による張力を増強した。受容器機能を温存したskinned-fiberを用いた実験では、G-蛋白のanalogueであるGTP(guanosine trisphosphate)とoxytocinやprostaglandinの同時投与が収縮蛋白のCacium感受性を増加した。また、phosphatase阻害剤である岡田酸がCalciumによる収縮を増強したことから、収縮蛋白の脱燐酸化抑制機構によるG-蛋白を介した収縮蛋白Calcium感受性の増強作用が妊娠子宮においても示され、これら収縮増強機構は妊娠時期による差がなく早産と満期産を含めた有効陣痛に関与していると思われる。血管内皮依存性弛緩因子の酸化窒素(NO)による筋弛緩作用が妊娠子宮でも注目されている。我々の実験では、NO-cGMP系による妊娠子官弛緩作用は妊娠の維持に貢献することが示された。しかもNO/cGMPはoxytocin等の陣痛刺激物質による収縮に対して強い弛緩作用を発揮した。NO-cGMP系を含めたG-蛋白情報伝達系の理解は早産の防止のために今後解明すべき問題である。
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