研究課題/領域番号 |
07671862
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
湯本 英二 愛媛大学, 医学部・付属病院, 講師 (40116992)
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研究分担者 |
佐藤 英光 (後藤 英光) 愛媛大学, 医学部, 助手 (30187223)
森 敏祐 (森 敏裕) 愛媛大学, 医学部, 助手 (50200374)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 声帯振動 / 発声 / 粘膜波状運動 / 振動速度・振幅 / 気流量 / 声帯緊張 / 声の高さ / 声帯下面 / 光グロットグラフィー / レーザー振動計 |
研究概要 |
イヌ摘出喉頭4個を用いて自然吹鳴、流量増加、声帯伸展の3条件下で吹鳴実験を行い、垂直方向と水平方向の声帯の振動を同時に測定し、声帯振動を三次元的に分析した。また、吹鳴音の高さと垂直方向の振動速度との関係を検討した。 垂直方向の振動速度と振幅は、気流量・声帯緊張が一定の時声帯膜様部中央が最大であった。声帯緊張を一定に保つと、気流量の増加とともに(150ml/s〜200ml/s)垂直方向の振動速度(515mm/s〜566mm/s)と振幅(471μm〜634μm)も大きくなった。吹鳴音の基本周波数はわずかに上昇した(128Hz〜133Hz)。声帯を伸展することによって緊張を増加させると垂直方向の振動速度と振幅は3個の喉頭で滅少し、他の喉頭ではいったん大きくなった後、さらに伸展すると滅少した。基本周波数は上昇した。 声門閉鎖期に垂直方向の振動速度は上向きで増加した。声門開大期の初期に上向きの振動速度が最大となり、以後減少した。声門開大期の中頃に垂直方向の振動速度が0となり、以後下向きとなった。垂直方向の変位が最大となるのは垂直方向の振動速度が0となる時点であった。声門最大開大時には垂直方向の振動速度はすでに下向きであった。声門閉小期の中頃に下向きの速度が最大となった。声門閉小期の後期に垂直方向の振動速度が下向きから上向きに変わったが、この時点ではまだ声門は完全には閉鎖していなかった。以後、上向きの速度が増加し、声門が完全に閉鎖して次の周期に入った。 声帯の伸展前後とも、気流長の増加によって垂直方向の振動速度が大きくなると基本周波数が上昇した。しかし、同一喉頭でも声帯の伸展前後で垂直方向の振動速度と基本周波数との間の関係は異なっており、同一喉頭でも垂直方向の振動速度が同じ値であっても声帯緊張の異なるときは基本周波数も異なることが示された。
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