研究課題/領域番号 |
07671885
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
小寺 一興 帝京大学, 医学部, 教授 (70010527)
|
研究分担者 |
設楽 仁一 帝京大学, 医学部, 助手 (30235535)
加知 賢次郎 帝京大学, 医学部, 助手 (40224464)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 補聴器 / ノンリニアー増幅 / 語音明瞭度 / 2音節語音 / アナログ増幅 / デジタル増幅 / 2連音節語音 / マスター補聴器 / ボリウム自動調節 |
研究概要 |
ボリウム自動調節型補聴器を開発する目的で基礎的、臨床的研究を行った。ボリウム自動調節型(ノンリニアー)補聴器は、会話音のレベルの変動にあわせて補聴器の利得(増幅度)が変化する。その結果、いろいろなレベルの会話音が快適なレベルで聞き取れる利点がある。しかし、レベルを変化させる補聴器の動作が会話音の明瞭度を低下させる可能性がある。以上の長所と欠点の評価を2音節語表で検討した。 新しい知見として得られた研究結果は以下のようであった。1)感音性難聴患者では、第2音に対して第1音がその言語情報を遮蔽し、明瞭度を低下させるように作用した。2)老人性難聴患者では、アナログ・リニアー増幅型補聴器(ボリウム固定型補聴器)、アナログ・ボリウム自動調節型補聴器、およびデジタル・ボリウム自動調節型補聴器の3種類の補聴器いずれにおいても、レベルの低い語音の聴取で明瞭度を改善させる効果があった。3)アナログ・リニアー補聴器に比較して、ボリウム自動調節型補聴器では語音のレベルが低いときに明瞭度をより大きく改善させる効果があった。4)ボリウム自動調節型補聴器では、語音のレベルが高いときに明瞭度を悪化させない効果があった。5)ボリウム自動調節型補聴器におけるアナログ増幅とデジタル増幅の比較では、デジタル増幅が語音のレベルが低いときにより有効であった。 以上の研究成果は、デジタル補聴器(ソニー方式)の開発に貢献し、また、デジタル補聴器(HD10)の難聴にあわせた適合法の開発に貢献した。研究成果の報告として、6編の研究発表を行い、図書1編を発刊した。
|