研究課題/領域番号 |
07671898
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
廣川 博之 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (30133838)
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研究分担者 |
小笠原 博宣 旭川医科大学, 医学部, 助手 (00177106)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 網膜前膜 / 黄斑 / 後部硝子体剥離 / ^<31>P-NMR / ATP / 黄斑部 / リン酸代謝 / 発生機序 |
研究概要 |
1.ヒト網膜前膜眼での硝子体変化 片眼性の特発性網膜前膜(ERM)101例の両眼後部硝子体所見を比較した。また、後部硝子体剥離(PVD)が生じていないERM例を経過観察し、観察期間中に生じた新たなPVD頻度を検討した。初回硝子体検査時、ERM101眼中70眼(69%)にPVDがあり、ERMのない反対眼101眼中55眼(54%)にPVDがあった(p<0.05)。6〜60ヶ月経過観察できた例のうち、ERMでPVDのなかった14眼中6眼(43%)に新たなPVDが生じた。正常なコントロール眼では29眼中6眼(21%)にPVDが生じた(p<0.05)。ERM眼ではERM形成の原因となった何らかの網膜・硝子体変化がPVDを起こしやすくしていると推測された。 2.網膜前膜の免疫組織染色による検討 硝子体手術で採取した網膜前膜(6眼)を免疫組織染色により、後部硝子体剥離の有無で比較検討した。採取された網膜前膜は、コラーゲンタイプI、II,III、IVとフィブロネクチンで染色した。後部硝子体剥離の有無で組織所見に有意な差はなかった。 3.猿眼での実験的後部硝子体剥離 カニクイザル2頭の片眼を瞼瞼縫合し、15ヶ月後に平均-1.3Dの近視を生じさせた。硝子体検査により瞼瞼縫合眼には後部硝子体剥離(PVD)が生じていた。非縫合眼にはPVDが見られなかった。猿眼で近視を生じさせることにより、PVDを作製できた。 4.ヒトで硝子体手術により水晶体に混濁が生じることから、家兎7羽の片眼に硝子体手術を施行し、^<31>P-NMR法を用い、水晶体のリン酸代謝を検討した。硝子体手術群では述語1ヶ月目でATPがコントロールと比較し著明に低下していた。細隙灯顕微鏡で水晶体に変化なく、またATP/Piもコントロールと差がなかった。家兎眼では硝子体術後早期から水晶体のエネルギー代謝変化が生じていると考えられた。
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