研究課題/領域番号 |
07671930
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
高野 雅彦 横浜市立大学, 医学部, 助手 (40236253)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 神経再生 / 網膜神経節細胞 / 組織培養 / 神経栄養因子 / サイトカイン / 成熟哺乳動物 / 逆行性標識 / 中枢神経 |
研究概要 |
成熟哺乳動物としてラットをもちい網膜組織を培養、再生神経突起の本数を計測することで神経再生促進因子の効果を検討した。あらかじめ上丘よりDiI,Fluoregoldなどの蛍光色素による逆行性染色にて網膜神経節細胞を標識したのち、コラーゲン培養法をもちいて無血清培養液にて網膜組織を培養した。この培養系において蛍光色素により標識された神経細胞から神経突起が再生していること、また、この神経突起は抗Thy 1抗体により染色されることから網膜内層の神経節細胞からの再生突起であることが確認できた。さらにこの培養液に4種類の神経栄養因子を各々添加し、その神経再生促進効果を検討した。この研究から神経栄養因子のうち脳由来神経栄養因子(brain-derived neurotrophic factor:BDNF)およびニューロトロフィン-4(neurotrophin-4:NT-4)に神経再生促進効果があることを見いだした。また培養初期には神経成長因子(nerve growth factor:NGF)にも神経再生促進効果が見られたがこの効果は培養日数が経つにつれ消失した。ニューロトロフィン-3(neurotrophin-3:NT-3)には培養期間を通じて神経再生促進効果はみられなかった。また、成人ヒト網膜をもちいた組織培養にても同様の結果が得られた。 今後もこの培養系をもちい、培養液中に様々な物質を添加して成熟哺乳動物網膜の神経再生を解析し、中枢神経細胞からの軸索再生機構とその促進因子について研究を進める予定である。
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