研究課題/領域番号 |
07671939
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 一之 金沢医科大学, 医学部, 教授 (60004850)
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研究分担者 |
浅野 浩一 金沢医科大学, 医学部, 助手 (20267743)
小島 正美 金沢医科大学, 医学部, 講師 (40183339)
中泉 裕子 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (70131026)
水野 敏博 金沢医科大学, 医学部, 助手 (20239247)
藤沢 来人 金沢医科大学, 医学部, 講師 (40199310)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 白内障 / 画像解析 / 分光透過率 / 水晶体透明度 / シミュレーション / 模型水晶体 / 網膜投影像 / 光透過 / 散乱光強度 / 白内障、 / 画像解析、 / 分光透過率、 / 水晶体透明度、 / シミュレーション、 / 模型水晶体、 / 網膜投影像、 / 散乱光強度、 |
研究概要 |
現時点では白内障眼の視機能が異なった混濁程度あるいは形態でどれ程変るかを客観的に知ることはできない。本研究は混濁水晶体を通して網膜に投影される像のシミュレーションを最終目的に行ったものである。具体的には模型混濁水晶体を作成し、これを通して得られる像の質と混濁程度・形態との関連を求めたものである。混濁模型の作成には生体眼水晶体の光透過に関する基礎情報が必要となる。研究初年度はラット及びヒト核白内障手術患者の摘出水晶体を用いて、水晶体の分光透過率と生体下での散乱光強度との関係を明かにし、光学ガラスを素材とした核混濁模型を作成した。混濁(ラテックスと蒸留水の懸濁液)は分光透過率と散乱光強度からその程度を評価し、模型水晶体の解像力は空間周波数特性(MTF)により評価した。この核混濁模型水晶体をスチールカメラに装着し、撮影した画像を検討した。核混濁程度II(白内障疫学研究班分類)を超えると撮影像の明度及びコントラストに低下を認めた。2年度は模型をよりヒト水晶体に近づけるために、PMMAを素材とした390nm以下の光をカットする混濁水晶体を作成した。模型は眼内レンズの形状に加工した。紫外線をカットすると核混濁にともなう像のコントラストの低下はわずかとなり、60%の透過率でも画像中の物体は識別可能であった。混濁模型を嚢下型(眼内レンズとハードコンタクトレンズを接着させ、両レンズ間に白色微粒子を入れたもの)まで拡張し、撮影装置も模型水晶体を水中で保持する型に改良した。撮影装置の撮影媒体にはCCDカメラを用いリアルタイムの観察、コンピューターへの画像入力の簡素化を図った。撮影実験は視力標、点光源、解像度チャート及び人物を対象として行った。後嚢下混濁モデルではその混濁範囲が広くなっても中心部(撮影軸上)混濁の散乱光強度が130cctまでは画質の低下はほとんどなかったが、これを超える混濁では像コントラストと明度は低下した。最後に後嚢下混濁を有する臨床例の混濁水晶体透過像のシミュレートを試みた。 二種の限られた混濁形態にはあるが、白内障水晶体の透過像についてその特性の一部をより具体的にとらえることができた。
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