研究課題/領域番号 |
07672017
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
森田 克也 広島大学, 歯学部, 講師 (10116684)
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研究分担者 |
北山 磁雄 広島大学, 歯学部, 助教授 (80177873)
土肥 敏博 広島大学, 歯学部, 教授 (00034182)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 受容体Ca^<2+>チャンネル(ROC)機構 / Ca^<2+>流入促進物質(CIF) / 好中球 / 顎下腺細胞 / 副腎クロマフィン細胞 / ROC機構阻害薬 / 活性調節機構 |
研究概要 |
炎症・免疫関連細胞や唾液腺等の非興奮性細胞では、受容体Ca^<2+>チャンネル(ROC)機構が発達しており、細胞外Ca^<2+>の流入がその活性化に重要な役割を果たしている。このROC機構に関しては、最近枯渇したCa^<2+>プールからCa^<2+>流入促進物質(Ca^<2+>-influx factor: CIF)が遊離されCa^<2+>流入を刺激することが報告され、注目を集めたが実体は不明である。ROC機構を選択的に阻害する薬物は新しいタイプのアレルギー・免疫疾患等の治療薬としての可能性が期待されるが、現在まだ知られていない。本研究はCIFおよびCIF結合蛋白質の同定、ROC機構の解明とその特異的阻害薬の開発を目的として、好中球、顎下腺細胞、副腎クロマフィン細胞を用いて検索し、以下の成績を得た。 1.血小板活性化因子(PAF)或いはthapsigarginでCa^<2+>プールを枯渇した好中球よりCa^<2+>流入活性を有する物質(CIF)を抽出し、TLCにて部分精製を達成した。CIFは上記3種の細胞全てで同程度のCa^<2+>流入を引き起こした。無処置細胞抽出液中にはCIF活性は認められなかった。 2.CIFによるCa^<2+>の流入はprotein kinase Cにより抑制的に調節されていることを認めた。受容体刺激によるCa^<2+>流入は好中球ではtyrosine kinase阻害剤、顎下腺細胞ではguanylate cyclase阻害剤で抑制されたがクロマフィン細胞では影響を与えなかった。 3.Econazol,SK&F 96365及びプリン誘導体がCIFによるCa^<2+>流入を抑制し、組織により薬物感受性が異ことを認めた。更に或る種のホルモン誘導体がROC機構を特異的に阻害することを見出した。 4.ROC阻害作用を有する薬物はアセチルコリン誘発ムチン分泌(顎下腺細胞)およびカテコールアミン分泌(クロマフィン細胞)を共に抑制した。 これらの成績は、ROC機構の情報伝達物質としてCIFがCa^<2+>流入を引き起こし、非興奮性細胞のみならず興奮性細胞においても細胞活性化に重要な役割を果たしている可能性、更にROC機構は組織により差異が存在する可能性を示唆している。加えて阻害薬物の感受性が異なることから、組織選択制の高い新しいタイプの医薬品開発の可能性を示した。 又、CIFの同定に時間を要しており、ROC機構の実体の解明は困難であった。なおこの点については今後に残された課題であり、現在更に研究を押し進めている。
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