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加齢に伴うヒト歯槽骨リモデリング機構の変動の解明(歯槽骨由来の骨芽細胞様細胞のコラーゲン代謝に及ぼす骨吸収因子の影響)

研究課題

研究課題/領域番号 07672030
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関日本大学

研究代表者

前野 正夫  日本大学, 歯学部, 講師 (60147618)

研究分担者 鈴木 直人  日本大学, 歯学部, 講師 (10226532)
笠茂 幸嗣  日本大学, 歯学部, 講師 (20120404)
片山 一郎  日本大学, 歯学部, 講師 (70130466)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード加齢 / ヒト歯槽骨 / リモデリング / コラーゲン代謝 / 活性型ビタミンD_3 / インターロイキン / プラスミノーゲン / コラゲナーゼ
研究概要

若年齢者(20歳以下)および高年齢者(50歳以上)、各4例の歯槽骨片から外生する骨芽細胞様細胞(歯槽骨細胞)のコラーゲン代謝、とくにプラスミノーゲンアクチベータ-(PA)、PAインヒビター(PAI)、コラゲナーゼ金属プロテアーゼ組織インヒビター(TIMP)およびコラーゲン産生に及ぼす骨吸収因子(活性型ビタミンD_3、IL-1α、IL-6)の影響を比較検討した。
PAおよびPAIの産生量は、歯槽骨細胞の分泌タンパク質を[^<35>S]メチオニンで標識した後、抗PAおよび抗PAI抗体を作用させる免疫沈降法によって求めた。また、全分泌タンパク質に占めるコラーゲン性タンパク質(主にI型コラーゲン)の合成比率は、分泌タンパク質を[^<14>C]プロリンで標識した後、細菌性コラゲナーゼを作用させるPeterkofskyの方法によって求めた。一方、コラゲナーゼおよびTIMPの活性値は、蛍光標識コラーゲンを基質とするOhshimaらの方法に準じて求めた。なお、骨吸収因子の作用時間は、24時間および72時間に限定して行なった。
本実験結果の概要を以下に記す。
1)活性型ビタミンD_3は、歯槽骨細胞によるPI産生を濃度依存的に増加させたが、PAI産生にはほとんど影響を及ぼさなかった。また、若年齢者と高年齢者との間で、活性型ビタミンD_3による影響の差異はほとんど認められなかった。
2)IL-1αは、歯槽骨細胞によるPAおよびコラゲナーゼ産生を増加させ、I型コラーゲン産生を減少させた。一方、PAIおよびTIMPの産生にはほとんど影響を及ぼさなかった。若年齢者と高年齢者との間では、I型コラーゲンの産生についてのみ差異が認められ、高年齢者の方がIL-1αの影響は大であった。
3)IL-6は、歯槽骨細胞によるI型コラーゲンの産生をわずかに減少させたが、コラゲナーゼおよびTIMPの産生にはほとんど影響を及ぼさなかった。
以上の結果から、活性型ビタミンD_3およびIL-1αは、歯槽骨のコラーゲン代謝を分解系に傾けて破骨細胞による骨吸収を間接的に補助していると考えられた。
今回の実験は、主に細胞が合成・分泌するタンパク質について、しかも骨吸収因子の作用時間を24時間および72時間に限定して調べたものである。今後、骨吸収因子の作用時間を短くして、歯槽骨細胞によるコラーゲン代謝関連物質の遺伝子発現に及ぼす影響等についても検討する必要があると思われる。
本実験結果の要旨は、第68回日本生化学会(平成7年9月、仙台)、5th International Conference on the Chemistry and Biology of Mineralized Tissues(平成7年10月、米国)および平成7年度日本大学歯学会大会(平成7年12月、松戸)において発表した。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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