研究課題/領域番号 |
07672061
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
小宮山 一雄 日本大学, 歯学部, 助教授 (00120452)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | SC / S-IgA / aly mouse / RT-PCR / In situ hybridization / Ig A hepato-billiary transport |
研究概要 |
本研究では、分泌型IgAの粘膜面への分泌に重要なレセプター(SC)の局所における分布と、その、遺伝子の発現をmRNA transcriptレベルで検討をおこなった。さらにIgA欠損をしめす免疫不全マウスを用いて、イデオタイプIgAを静脈より投与して、胆汁への分泌型IgAの移行を検討し、免疫不全患者の治療モデルの基礎的検討を行い、以下の結果をえた。 1)マウスに於けるSCの分布は、唾液腺、胃腺、腸管、気管支腺、肝臓、腎、子宮腺などの上皮細胞に分布し、分泌型IgAの産生にレセプターとして働くことがしめされた。IgA欠損をする免疫不全マウスにおいても、SCは同様な分布を示し、このレセプターの発現は、局所のIgA産生とは異なった発現調節を受けていることを明らかにした。 2)レセプターの発現レベルを、RT-PCRおよびIn situ hybridization法で検討した結果、唾液腺、肝臓および腸管で発現が強く、他の部では両臓器以下であった。このことはマウスにおいてこれらの臓器が、分泌型IgAによる免疫防御の重要な臓器あることを明らかにした。 3)唾液、胆汁、腸管液中には、IgA欠損をする免疫不全マウスにおいてもfree SC(IgAと結合していない)が持続的に分泌されていることを明らかにし、唾液中に最も多いことを見いだした。 3)免疫不全マウスに、イデオタイプIgAを投与し胆汁への分泌を検討した結果、投与したのち短時間で分泌され、粘膜感染防御のモデルとして有効であることを明らかにした。現在、このマウスを用いて、感染実験およびサイトカインによる分泌型IgAの産生調節を検討している。
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