研究課題/領域番号 |
07672073
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
野口 和行 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (90218298)
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研究分担者 |
氷見 敏行 東京医科歯科大学, 歯学研究科, 助手 (30222243)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 歯周疾患 / 歯肉線維芽細胞 / 歯根膜細胞 / prostaglandin _2 / cyclooxygenase-2 / LPS / interleukin-1 / Th2サイトカイン / IL-1β / MMP-1 / IL-x / IL-13 / EPレセプター / IL-1α / IL-4 / PGE_2 / COX-2 / 単球 / シクロオキシゲナーゼ-ス / インターロイキン-1β / リポポリサッカライド |
研究概要 |
本研究において、培養歯肉線維芽細胞および歯根膜細胞を用いてprostaglandinの産生機構をcyclooxygease-2(COX-2)との関連を中心に解析した。以下に得られた研究成果の概要を報告する。 1.培養歯肉線維芽細胞を用いて、Porphyromonas gingivalis(P.gingivalis)およびActinobacillus actinomycetemcomitans(A.actinomycetemcomitans)のリポ多糖体(LPS)刺激によるprostaglandin E_2(PGE_2)産生能を調べたところ、それぞれのLPS刺激により時間依存性にPGE_2を産生したが、P.gingivalis刺激の方がより多くのPGE_2を産生した。このPGE_2産生はCOX-2の誘導を介したものであった。COX-2の誘導はチロシンキナーゼ阻害剤により抑制されたことから、チロシンキナーゼの関与が考えられた。 2.培養歯根膜細胞を用いて、interleukin-1α(IL-1α)刺激によるPGE_2産生機構とTh2サイトカインであるIL-4およびIL-13の影響を検討した。歯根膜細胞はIL-1α刺激によりCOX-2を誘導してPGE_2を産生することが示された。Th2サイトカインであるIL-4およびIL-13は、このIL-1α刺激によるPGE_2産生をCOX-2の誘導の抑制を介してdown-regulationした。以上のことから、IL-4およびIL-13は歯周組織におけるPG産生調節に重要な役割を果たしている可能性が示された。 3.COX-2を介して産生されたPGE_2の役割を調べるために、培養歯肉線維芽細胞を用いてIL-1β刺激によるPGE_2産生とmatrix metalloproteinse-1(MMP-1)の産生との関連を検討した。IL-1β刺激によるPGE_2産生はCOX-2を介するものであることが明らかとなった。そこで、COX-2の特異的阻害剤であるNS-398を用いてIL-1β刺激によるMMP-1への影響を解析したところ、NS-398処理によりMMP-1産生の亢進が生じた。従って、IL-1β刺激によってCOX-2を介して産生されたPGE_2はMMP-1産生を制御している可能性が示唆された。
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