研究課題/領域番号 |
07672074
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
鮎川 幸雄 新潟大学, 歯学部, 助手 (00183145)
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研究分担者 |
吉羽 邦彦 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (30220718)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 修復象牙質 / 象牙芽細胞 / 細胞外基質 / 基底膜 / 上皮-間葉相互作用 / う蝕 / 抗原提示細胞 / 免疫組織化学 / 象牙芽細胞突起 / プロテオグリカン / デコリン / 上皮-間葉間相互作用 / フィブロネクチン / 歯髄 / 覆髄 |
研究概要 |
修復象牙質形成における象牙芽細胞の分化誘導のメカニズムに関する基礎的研究の一環として、細胞分化に関連する様々な因子の局在について免疫組織化学的検索を行った。 1.フィブロネクチンは象牙芽細胞分化のすべてのステージにわたって象牙芽細胞層に存在することが明らかにされ、象牙芽細胞の分化と象牙質形成に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。デコリンは象牙芽細胞ならびに象牙質石灰化前線に沿った強い反応を示したが、象牙前質には観察されず、象牙質石灰化との関連性が示唆された。 2.水酸化カルシウムによる直接覆髄後の被蓋硬組織形成過程において、フィブロネクチンは歯髄細胞が遊走、接着して象牙芽細胞へと分化するための足場の形成に関与するばかりではなく、細胞の形態発現に重要な役割を果たす可能性が示唆された。一方、う蝕に伴う修復象牙質や象牙芽細胞にデコリンの反応が観察されたが、う蝕象牙質基質には全く認められず、デコリンと結合した成長因子が脱灰により放出されることで、修復象牙質形成に関与する可能性が示唆された。 3.ヒト象牙質における象牙芽細胞突起の分布を蛍光標識法とTEMにより観察した結果、歯髄側1/3にとどまることが示された。 4.Class II主要組織適合複合体(MHC)抗原提示細胞(HLA-DR陽性細胞)は歯牙形成開始初期から象牙芽細胞層を中心にすでに局在し始め、感染とは無関係に存在することが明らかとなった。また、極めて初期のう蝕の時期から病巣直下にHLA-DR陽性細胞が集積し、象牙細管中に象牙芽細胞突起とHLA-DR陽性細胞とが共存して観察されることから、修復象牙質形成との関連性が示唆された。 5.歯の発生過程において、基底膜成分ラミニン-5は発生時期特異的な発現パターンを示すこと、また細胞分化の過程で基底膜構成成分の変化が起こることが明らかにされた。
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