研究課題/領域番号 |
07672098
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
中村 洋 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40064878)
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研究分担者 |
中田 和彦 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (70261013)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 根尖病変 / MMP / TIMP / ヒト歯髄細胞 / ヒト歯根膜細胞 / 細胞外マトリックス / インターロイキン |
研究概要 |
本研究では、根尖病変の成立、進展における細胞外マトリックス(ECM)成立分解系について、その細胞レベルでの調節機構の一端を検討することを目的とした。そこで、種々の炎症反応に深く関与している炎症性サイトカインが、ヒト歯髄(DP)細胞ならびにヒト歯根膜(PL)細胞のMMPs活性およびTIMPs産生に及ぼす影響について検索した。その結果は、以下のとおりである。 1)DP細胞のMMP-1活性とTIMP-1産生に対する炎症性サイトカインの影響に関しては、1L-1α、β、TNFαはTIMP-1産生に比べて、MMP-1活性をより強く高めた。従って、それらはコラーゲン分解活性を高める方向に作用することが明らかとなった。 2)PL細胞のMMPs活性とTIMPs産生に対する1L-1の影響に関しては、1L-1α,βはTIMP-1、2産生に比べて、MMP-1、2活性をより強く高めた。従って、それらはコラーゲンおよびゼラチン分解活性を高める方向に作用することが明らかとなった。 3)ゼラチンザイモグラムによる分析の結果、PL細胞のゼラチン分解活性は、MMP-2(ゼラチナーゼA)によることが明らかになった。 4)ノーザンブロット分析の結果[^<32>P]を用いたラジオアイソトープシステムによるMMP-2(ゼラチナーゼA)のmRNAならびにdigoxigenin(DIG)をハプテンとしたDIGシステムによるTIMP-1のmRNAの発現について、1L-1作用後12時間では、その発現に差は認められなかった。 これらのことから、根尖性歯周炎の発症、進展において、MMPsおよびTIMPsは、炎症性サイトカインの影響を受けて、根尖部歯周結合組織のECM成分分解調節に重要な役割を果たしていることが推測された。
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