研究課題/領域番号 |
07672119
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
長岡 英一 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (00028812)
|
研究分担者 |
春野 雅俊 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (00274845)
迫田 敏 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (00235235)
河野 弘 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (00234708)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 無歯顎骨 / 抜歯後の変化 / 骨密度(BMD) / 骨組織形態計測 |
研究概要 |
一般的に抜歯裔が治癒したとみなされる3カ月以降の犬の無歯顎骨を対象にし、特に海綿骨部における骨動態の経時的変化に関する基礎データを収集することを目的として組織学的な検討を行った。 実験にはbeagle犬13頭を用い、下顎左右側の小臼歯を抜去した後、3、4、5、6、9カ月目にそれぞれ1頭から4頭を屠殺した。採取した下顎無歯顎骨部において、DEXAによる骨密度の測定を行ったのち、骨形態計測法による海綿骨領域の観察を行った。骨形態計測については、各種2次パラメータ、すなわち、Bone Volume、Mineralizing Surface、Osteoclast Surface、フェレ径およびMarrow Areaについて検討を行った。各種計測値と抜歯後3カ月以降の経過時間との相関ならびに3カ月群、5カ月群および9カ月群のうちのそれぞれ2群間における測定値の差は、統計学的に比較、検討した。 骨密度の計測の結果、抜歯後3カ月以降は無歯顎骨部の骨密度は経時的に減少することが示唆され、3カ月群と5カ月群との問に統計学的に有意な差が見られた。 形態計測における骨の量的指標としてのBone Volumeは、経時的に増加傾向を示した。これは、Marrow Areaが経時的に増加する傾向であったことと考え合わせると、皮質骨の海綿骨化に伴って海綿骨量が増加したことが推察された。 フェレ径のX/Y比、すなわち骨梁の垂直/水平比率は、経時的に増加傾向を示したが、この原因としては、歯牙喪失に伴う機械的ストレスの欠如の影響が推察された。 骨形成系の指標であるMineralzing Surfaceと骨吸収系の指標であるOsteoclast surfaceは、経時的に減少する傾向を示した。これは抜歯窩の治癒過程で骨形成、骨吸収ともにいったん亢進し、その後は定常な状態に推移しつつあるものと考えられた。
|