研究課題/領域番号 |
07672120
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
市丸 俊夫 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (20048458)
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研究分担者 |
斉藤 設雄 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (70137537)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | アルジネート印象の消毒 / アルジネート印象の固定 / アルジネート印象の寸法変化 / セッコウ模型の面粗さ / 次亜鉛素酸消毒液 |
研究概要 |
アルジネート印象材(2種)と硬質セッコウ(2種)の組み合わせによるセッコウ模型面の粗さ測定を行った。その結果、次の所見が得られた。 1)印象材とセッコウの組み合わせにより模型面の粗さが異なり、印象を水洗することにより粗さはいずれも低下する。2)模型分離後の印象面のCa量と模型の粗さとはよく相関し、模型の面あれは注入したセッコウの印象面への付着に起因する。3)固定処理にはカルシウム塩が有効で、印象へのCa取り込み量の増加と模型表面粗さの低下とは良く相関する。また処理により印象のゲル化促進、弾性歪みの低下、離液による収縮等が認められる。 これらの所見をもとに、組成1.0%NaClO-0.2%CaCl_2-1.0%K_2SO_4 (NCK)のアルジネート印象用消毒・固定兼用液を試作し、その性能を調べ、次のような結果を得た。1) CaCl_2は0.15%濃度で印象の膨張を抑制し模型面粗さをも改善した。2) K_2SO_4はそれ自体が印象の膨張を抑制し、CaCl_2共存液では、印象へのCa取り込み量およびCa取り込みに起因する印象の経時的収縮を抑制し、長時間にわたり印象の寸法を安定化した。2) 1.0%NaClO液に60分間浸漬した印象の寸法変化およびそれから得られた模型の面粗さの平均値(4製品)は0.78%、1.45μmであったが、NCKではそれぞれ-0.16%、1.04μmであり、両者とも1.0%NaClOに比べて有意に低下した。 以上の結果より、NCKは固定および寸法安定性の点で優れた消毒・固定兼用液になり得ると結論される。
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