研究課題/領域番号 |
07672184
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
藤田 訓也 明海大学, 歯学部, 教授 (90028746)
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研究分担者 |
重松 久夫 明海大学, 歯学部, 助手 (70187350)
斎藤 一彦 (斉藤 一彦) 明海大学, 歯学部, 助手 (30153795)
重松 可明 明海大学, 歯学部, 助手 (90162594)
鈴木 正二 明海大学, 歯学部, 助教授 (40129119)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 局所浸潤麻酔 / 伝達麻酔 / 下歯槽神経血管 / 麻酔後継発症 / 下顎管 / 下顎管内神経血管束 / 下歯槽神経損傷 / 下歯槽動脈 / 下歯槽神経(三叉神経第三枝) / 筋型小動脈 / 浸潤麻酔注射 |
研究概要 |
下顎管内神経・血管束に関する研究は16世紀に始まり、18世紀に本格的に下歯槽動脈の形態学的研究が展開されてきた。しかし、病態に関する研究は今なお少なく、正常構造に関してもなお未解決の問題が多く残されている。下歯槽神経が単に知覚神経線維のみで構成されるのではなく、自律神経線維の混在を組織化学的に認め、下歯槽動脈の二重神経支配を証明し、また、^<60>COγ線照射による下歯槽動脈の三重構造の血管壁の形態学的変化について検討してきた。日常臨床で頻用される局所麻酔-伝達麻酔は抹梢神経の損傷という固有の危険性をもつもので、最も厳格な手技を用いても手術あるいは処置の結果としての潜在的可能性がある。すべての処置前に神経障害の発生の予測が不可能なことに問題がある。神経障害のうち、感覚の変化-痛みから麻痺までさまざまである。局所麻酔を成功させるための技術、局所麻酔薬についての不断の改善と麻酔失敗にかかわる重要因子に対する対策も検討してきた。1980年依頼、本学での5,6年生のプレクリニック、臨床実習(平均年齢:男性24.2歳、女性23.6歳、2573名、30歳以上の学生は前半3.1%、後半5.8%)での局所浸潤麻酔、下顎孔伝達麻酔を検討した。成功率は94%と高く、継発事故も極めて少なく大半は軽傷で一過性であった(502/2573,19.5%)。遷延性知覚麻痺は下唇麻痺1例、下神経麻痺2例0.1%で、血液の吸引は112/2573,4.4%、1/2注射針では63/2573、3.0%に対し27Gデイスポザブル注射針をつけたselfaspirating syringeでは49/470,10.4%であったが全身的合併症は皆無であった。 局所麻酔後に現れる神経組織変化は虚血性、外傷性、神経毒性の3因子によるといえる。epinephrineの添加如何の影響は注入量、注入速度と関連し、compression,ischemic,strchが要因として働く。注射針の刺入回数が増すほど損傷は増強され、さらに神経内に注入した液の広がりは高位に達するほか神経組織の損傷を遷延させる。したがってinjection traumaによる神経病変の危険性、血管壁の損傷、微小出血、中毒性神経病変の危険性の解消のための手技の改善は重要である。
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