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キラルスルフィニル基を不斉源とする遷移金属触媒による分子内不斉ene反応

研究課題

研究課題/領域番号 07672283
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 化学系薬学
研究機関東北薬科大学

研究代表者

広井 邦雄  東北薬科大学, 薬学部, 教授 (00012641)

研究分担者 船木 友香  東北薬科大学, 薬学部, 助手
加藤 ふみ子  東北薬科大学, 薬学部, 助手
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード不斉合成 / 遷移金属触媒 / 不斉metallo型ene反応 / キラル硫黄原子 / 熱転位反応 / シクロヘキサン化合物
研究概要

高立体選択性及び高エナンチオ選択性を発現させるためには、優れた不斉源を立体的制約を受けやすい系で用い、しかも出来るだけ緩和な反応条件下で行うことが望ましい。本研究計画においては、キラル硫黄原子を不斉源として用い、立体的制約の大きい系として分子内ene反応、π-アリル遷移金属錯体への求核置換反応を取り挙げ反応の選択性を検討した。
分子内の適当な位置にオレフィン部を有するアリリック系にパラジウムを作用すると、π-アリルパラジウム錯体に対してオレフィン部が求核剤として作用し環化反応をおこす。Dimethyl(4-acetoxy-3-methyl-2(E)-butenyl)(4-p-toluenesulfinyloxy-2(ZorE)-butenyl)propanedioateの熱反応によって得られるdimethyl(4-acetoxy-3-methyl-2(E)-butenyl)(2-p-toluenesulfonyl-3-butenyl)propanedioateにパラジウム触媒を作用すると、形成されるπ-アリルパラジウム錯体に対してallylic sulfoneのオレフィン部が求核剤として作用し、分子内metallo-ene型環化反応をおこしてcyclohexane誘導体、dimethyl 4-methylene-3-(p-toluenesulfonyl)5-vinylcyclohexanedicarboxylateを高いジアステレオ選択性で生成する。キラルスルフィニル基を系内に含むアリリック系にパラジウム触媒を作用すると、キラルβ-sulfinyl-π-allylpalladium錯体を形成し、これに求核試薬を作用すると、不斉求核置換反応をおこす。(Ss)-3-(p-Toluenesulfinyl)-3-penten-2-yl acetateにパラジウム触媒の存在下dimethyl malonateのNa塩を作用すると、不斉求核置換反応をおこし、dimethyl(S,Ss)-[3-(p-toluenesulfinyl)-3-penten-2-yl]propanedioateを生成する。生成物の立体化学を決定し、その不斉誘起機構を提唱した。キラルスルフィニル基を唯一の不斉源とする各種の不斉配位子を合成し、これを種々の遷移金属触媒反応に適用し、配位子としての関わりを認め、その反応機構を推定した。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Kunio Hiroi: "Stereochemistry of Asymmetric Cyclizations by Palladium-catalyzed Intramolecular Asymmetric Allylation of Chiral Enamines, Imines and Hydrazones Bearing Phosphine Groups" Tetrahedron Letters. 36. 7251-7254 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Kunio Hiroi: "Asymmetric Induction in the Palladium-catalyzed Nucleophilic Subustitution Reactions of Chiral β-Sulfinylallylic Systems" Chemistry Letters. 1099-1100 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 広井邦雄: "遷移金属触媒およびルイス酸触媒による高立体選択的不斉反応の立体化学" 薬誌. 115. 553-569 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 広井邦雄: "キラルπ-アリル遷移金属錯体を経由する不斉反応の立体化学" 有合化. 53. 1090-1101 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 加藤ふみ子: "パラジウム触媒による2-Alkynyl SulfinatesのSulfonyl Allenesへの変換反応" 東北薬科大学研究年報. 42. 123-129 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 大石光紀: "パラジウム触媒を用いた分子内求核置換反応によるシクロプロパン骨格形成におけるジアステレオ選択性" 東北薬科大学研究年報. 42. 131-135 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 大沼洋: "パラジウム触媒によるβ-スルフィニルアリリックアセテートの分子内求核置換反応における位置選択性" 東北薬科大学研究年報. 42. 137-143 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 鈴木善夫: "キラルスルフィニル基を有するホスフィン配位子の合成とその不斉触媒反応への適用" 東北薬科大学研究年報. 42. 145-149 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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