研究課題/領域番号 |
07672297
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
|
研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
長岡 博人 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (30155915)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | ビシクロ[2.2.2]オクタン誘導体 / 連続Michael反応 / 環開裂反応 / 合成 / taxane類 |
研究概要 |
本研究は、最近申請者らが開発した「光学的活性ビシクロ[2.2.2]オクタン誘導体の高立体選択的な合成法及びこの合成法と環開裂反応の組合せによる光学活性な種々の炭素環状構造構築法」の応用による『抗腫瘍活性物質taxane類の新合成ルートを開発』を目指し行われた。立案した合成計画の鍵反応は、ビシクロ[2.2.2]オクタン環を2個持つ化合物の環開裂反応で、それぞれの環のC-C結合を切断し、A環とC環を形成すると同時にB環部で分子内アルドール反応を行わせtaxane骨格を構築するものである。この合成計画の妥当性を調べるため、まず、C環部形成にこの方法が使用可能か検討した。キラル素子としたビシクロ[2.2.2]オクタン誘導体(橋頭位にメチル基とメトキシメチルオキシ基を有する)は、D-mannitolより導けるα,β-不飽和エステルと3-methoxymethyloxy-6-methyl-2-cyclohexen-1-oneとの連続Michael反応により合成した。メトキシメチル基のメシル基への変換、ケトンの還元等を行った後、塩基を作用させると環開裂反応が進行し、C環部に相当するシクロヘキサン誘導体が合成できた。A環部についても、(-)-carvoneとアクリル酸メチルとの連続Michael反応で得られる光学活性なビシクロ[2.2.2]オクタン誘導体より、オレフィンの異性化、ケトン部への炭素鎖の導入、二重結合の酸化的開裂に続く還元等により合成したジオールの環開裂反応により合成できることがわかった。次いで、上記で得た知見を踏まえ、本合成の鍵中間体の合成を検討した。その結果、A環構築に使用したビシクロ[2.2.2]オクタン誘導体を用い、そのケトン部ヘクロトン酸ユニットを導入後、3-methoxy-methyl-oxy-2-cyclohexen-1-oneとの連続Michael反応によりビシクロ[2.2.2]オクタン環を2個持つ化合物が光学的活性体として合成できた。現在、環開裂反応によるtaxane骨格への変換を検討している。
|