研究課題/領域番号 |
07672309
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
山本 恵司 千葉大学, 薬学部, 教授 (50110341)
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研究分担者 |
米持 悦生 千葉大学, 薬学部, 助手 (40201090)
小口 敏夫 千葉大学, 薬学部, 助教授 (30169255)
中島 新一郎 山梨医科大学, 教授 (80009175)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 製剤工学 / 結晶 / 分子間相互作用 / メカノケシストリー / 密封加熱 / コール電子 / 光学活性 / 多孔性 / コール酸 / 固形製剤 / 粉末X線回折 / 非晶質化 / 溶出 / 密封加熱法 / 包接化合物 / 熱分析 |
研究概要 |
製剤操作による薬品結晶状態の変化あるいは固体製剤中に現れる薬品と添加剤との分子間相互作用について検討した。 我々はシクロデキストリン包接化合物の新規調製法として、薬品とシクロデキストリンの結晶をガラスアンプルに密封して加熱する「密封加熱法」を見いだした。この方法は溶媒を用いないため、種々の利点が考えられる。今回、密封加熱条件と分子挙動の関係についてその詳細を検討し、温度の他にシクロデキストリンの結晶性や系中の水分量が重要な要因であることを明らかにした。 また、ジメリル-β-シクロデキストリンにナフタレンやアダマンタノールをゲストとして含んだ系では、共沈法で得られた包接化合物とは構造の異なる複合体が得られることが明らかとなった。これは、複合体結晶の形成過程の違いにより準安定状態が出現したものと考えられた。 コール酸類の結晶は単独で粉砕すると非晶質となるが、薬品を混合して粉砕することにより結晶性の試料が得られた。粉末X線回折測定・熱分析・各種スペクトル測定の結果から、種々の系において混合粉砕により薬品とコール酸類は包接化合物結晶を形成することが明らかとなり、薬品の構造や混合モル比の影響について明らかにした。 光学活性医薬品のラセミ混合物に粉砕や調湿などの操作を加えたときの物理化学的変化について検討を行った。ラセミ化合物の形成のし易さは、融解温度の差や結晶中に存在する水素結合の強さなどに関連していることが明らかとなった。 多孔性セルロースや多孔性ガラスと薬品結晶を混合すると、薬品は容易に非晶質化し分解安定性などが変化する。これは、薬品分子が気相を介して粉体細孔内に吸着をおこすという現象に由来することが明らかとなり、そのメカニズムについていくつかの興味ある知見が得られた。
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