| 研究概要 |
(1)Tetraphenylporphine金属錯体から酸塩化物を合成した.ついで,ガラスビーズやシリカゲルに,スルフォナミドまたはアミド結合で,ポルフィリン金属錯体を固定化することができた.
(2)上記(1)で得られた種々のMP担体のペルオキシダーゼ様機能を色素生成反応などを用いて検討した結果,人工固体酵素としてMP担体を用いることができること、および過酸化水素の定量法(バッチ法)に利用できることを明らかにできた.
(3)最も高いペルオキシダーゼ様活性を持つMP担体やMP固定化イオン交換樹脂を固定化ペルオキシダーゼの代用として用いる過酸化水素のフロー分析法を開発できた.さらに,MP担体用いる有機過酸化物のフローインジェクション分析法も開発することができた.
(4)Co^<3+>-ポルフィリン固定化シリカゲルのアスコルビン酸酸化触媒機能を利用するアスコルビン酸の定量法とアスコルビン酸のフローインジェクション分析法を開発した.
(5)MP担体のグルタチオンに対する酸化触媒機能を検討した結果,多くのMP担体は,グルタチオンペルオキシダーゼ様機能を持つが,コバルトを含むMP担体は,グルタチオンオキシダーゼ様機能を持つことがわかった.
(6)金属オクタブロモポルフィン誘導体を合成し,その共鳴ラマンスペクトルで検討した結果,ンガンイオンの酸化/還元サイクル(Mn^<3+>⇔Mn^<4+>)が,過酸化脂質に対するペルオキシダーゼ様酵素機能に大きく関与していることを明らかにした.
(7)A)金属ポルフィリンのペルオキシダーゼ様機能を応用したI_2-イオン選択性電極を開発した.B)銅フタロシアニン固定化シリカゲルは,多環性芳香族化合物と強いπ-π電子相互作用を持ち,HPLC用充填剤として有用であることを見出した.
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