研究課題/領域番号 |
07672379
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 共立薬科大学 |
研究代表者 |
川島 紘一郎 共立薬科大学, 薬学部, 教授 (70095008)
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研究分担者 |
藤本 和子 共立薬科大学, 薬学部, 助手 (50229043)
藤井 健志 共立薬科大学, 薬学部, 講師 (80255380)
鈴木 岳之 共立薬科大学, 薬学部, 助教授 (90187740)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | acetylcholine / serotonin(5-HT) / desipramine(DMI) / radioimmunoassay / hippocampus / microdialysis / isoproterenol / atropine |
研究概要 |
本研究では、抗うつ薬desipramine(DMI)を急性および慢性投与したラットの海馬に、βアドレナリン受容体作用薬isoproterenol(Iso)、5-HT受容体作用薬5-hydroxytryptamine(5-HT)、ムスカリン受容体拮抗薬atropine(Atr)を局所投与し、acetyecholine(ACh)遊離の変化を脳内微小透析法とラジオイムノアッセイ法を用いて検討した。 海馬からの基礎ACh遊離量は急性対照群および急性DMI投与群(10mg/kg,i.p.)で、それぞれ、約155および約260pg/15minであった。慢性対照群および慢性DMI投与群で約145および約193pg/15minであった。急性および慢性DMI投与群のいずれにおいても、各々の対照群と比較して基礎ACh遊離量の有意な増大が認められた。 海馬へ局所投与したムスカリン受容体拮抗薬Atr(0.01-1μM)は、急性対照およびDMI投与両群におけるACh遊離量を著しく上昇させたが、両群間にほとんど差は無かった。DMI急性投与による基礎ACh遊離量の増加にはDMIの抗ムスカリン作用が関連している可能性が考えられる。 βアドレナリン受容体作用薬Iso(0.1-1μM)は、急性投与および慢性投与の各群においてACh遊離量に著明な影響を及ぼさなかった。βアドナリン受容体を介したノルアドレリン神経伝達系は、DMI投与の有無にかかわらずACh神経伝達系に対して影響を及ぼさなかったことが推測される。 他方、5-HT(1-10μM)を海馬へ局所投与した場合には、急性および慢性DMI投与群におけるACh遊離量は各々の対照群に比較して増大していた。DMIの急性および慢性投与時においては5-HT神経伝達系はACh神経伝達系に対して促進的に作用している可能性が示唆された。その詳細な作用機構は現在のところ不明である。
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