研究課題/領域番号 |
07672392
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
三澤 美和 星薬科大学, 薬学部, 教授 (20061294)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 気管支喘息 / 気道過敏症 / ムスカリン受容体 / Gタンパク / Caチャネル / ニューロキニン / β受容体 / 気道過敏性 / 気管支平滑筋 / sensory neuropeptide / ACh受容体 / neutral endopeptidase / Ca availability |
研究概要 |
気管支喘息の背景にある気道過敏症(AHR)の発症機序を、著者らが開発したラットアレルギー性気管支過敏性モデルを用いて検討し、以下の結果を得た。 1.反復抗原チャレンジをうけたラット気管支はAChに対して著しいAHRを示した。気道組織の膜標本を用いてmuscarinic receptorのagonistおよびantagonist結合部位を検討したところ、受容体数とantagonistに対する受容体親和性は対照群とくらべて差がみられなかったが、高親和性agonist結合部位に対するACh親和性は反復チャレンジ群において著しく高値を示した。この高親和性はGTPγSの存在下低下したことから、Gタンパク値の増加がAHRの発現と関連していることが示唆された。 2.Ca^<2+>-free下でACh前処置した過敏性気管支にCa^<2+>を累積的に投与すると、正常気管支でのそれとくらべて著明な収縮が発現した。High K^+前処置ではそれがみられなかったことから、筋小胞体から遊離されるCa^<2+>または受容体作動性Ca^<2+>チャネルを介して流入するCa^<2+>の利用能がAHR時に亢進していることが示唆された。 3.正常ラット気管支のACh収縮はneurokinin(NK)Aの前処置によって有意に増強された。またneutral endopeptidase阻害薬の処置を行うとそれだけでACh誘発気管支収縮は増強された。その増強はcapsaicin、NK受容体阻害薬あるいは迷走神経切断によって抑制されたことから、NKの蓄積がNK_2受容体を介してACh遊離を促進し、AHRを起こす可能性が示された。 4.収縮特性や受容体結合実験の結果、アドレナリン作動性β受容体の機能および数は過敏性気管支においても変化しておらず、β受容体のdown-regulationによってAHRが発現する可能性は否定できた。
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