研究課題/領域番号 |
07672413
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 国立小児病院 |
研究代表者 |
辻本 豪三 国立小児病院, 小児医療研究センサー・小児薬理研究部, 部長 (80172013)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | α1アドレナリン受容体サブタイプ / α1Aアドレナリン受容体 / α1Bアドレナリン受容体 / G蛋白質共役型受容体 |
研究概要 |
近年、G蛋白質と共役する各種細胞膜受容体が多数クローニングされ、それらの一次構造が類似していることより、G蛋白質と共役する受容体は一つの遺伝子ファミリーを形成すると考えられるようになった。それぞれの受容体には従来の薬理特性からは予測できなかった新しいサブタイプが発見され、ある受容体の数々の機能は複数のサブタイプにより特異的に担われている可能性が示され、現在受容体機能はこの新しい観点から考え直されようとしている。交感神経α_1アドレナリン受容体は各種生理機能の主要な調節因子であるが、現在、薬理学的には受容体結合実験及び生理機能実験の各種競合的拮抗薬の親和性の違いより二つの部位(α1A及びα1B)に分類されている。一方、遺伝子クローニングより三種類の遺伝子(α1a/d及びα1b、更に我々がヒトで同定したα1c)が同定されている。これら遺伝子のmRNA発現組織分布および遺伝子発現細胞を用いた薬理学的解析より、現在薬理学的α1Bはクローニングされたα1b遺伝子により規定されていることが、我々を含めた各研究グループにより明らかとされてきた。今年度、我々の研究よりα1c遺伝子には複数のC端スプライス・バリアントが存在し、これらα1cスプライス・バリアントのmRNAは生体各組織に発現しており、更にこれらスプライス・バリアントを発現した細胞の薬理特性はα1A受容体と一致している事が明かとなった。この研究に基づき、薬理学的α1A受容体はこれらα1c受容体遺伝子アイソフォームの集合により形成される事が明かとなり、国際薬理学会に於いてα1c遺伝子が薬理学的α1A受容体を規定していることが認められるに至った。
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