研究課題/領域番号 |
07672420
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大塚 雅巳 京都大学, 化学研究所, 助教授 (40126008)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | アポトーシス / NF-κB / 亜鉛フィンガー / HIV-EP1 |
研究概要 |
NF-κBおよびHIV-EP1は癌、免疫応答、アポトーシス、エイズウイルスの増殖などにいたる細胞内シグナル伝達に関わる転写因子である。両転写因子は細胞をサイトカインで刺激すると同時期に誘導され、どちらもDNA転写制御領域のκB配列に結合する。すなわちNF-κBとHIV-EP1は協働してκB配列を介する遺伝子の転写を制御すると考えられ、アポトーシスとの関連から興味がもたれる。NF-κBとHIV-EP1の2つの蛋白質のうちの一方のみの機能を阻害し、しかも他方の機能に影響を与えない化合物を作ることができれば、両蛋白質を介する転写制御のメカニズムを解明し、さらにはがん細胞にアポトーシスを起こさせることによるがんの治療法につながる可能性が期待される。 HIV-EP1は亜鉛フィンガーを持ちその部位でDNAと結合するのに対し、NF-κBは5つのループを持ちDNAに結合する。NF-κBとHIV-EP1のうちHIV-EP1のみが亜鉛を含むから、HIV-EP1から亜鉛を引き抜くことができれば、NF-κBに影響を与えることなくHIV-EP1のみを阻害することができると考えられる。そこで亜鉛と強固に結合しうるように設計したピリジンとヒスチジンからなる人工化合物を種々合成したところ、それらはHIV-EP1から亜鉛を引き抜きそのDNA結合を阻害することが明らかになった。これらの亜鉛錯体はもはやHIV-EP1から亜鉛を引き抜くことがないので、そのDNA結合を阻害しなかったが、予期せぬことに、NF-κBとDNAとの結合のみを阻害することがわかった。このように人工化合物により、NF-κBとHIV-EP1の任意の一方を選択的に阻害することができるようになった。これらの化合物を白血病細胞に投与したところ、アポトーシスに特徴的な形態変化とDNAの断片化をひきおこした。
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