研究分担者 |
浅野 晶子 大阪薬科大学, 薬学部, 副手 (40291801)
友尾 幸司 大阪薬科大学, 薬学部, 助手 (70257898)
尹 康子 大阪薬科大学, 薬学部, 助手 (50257896)
石田 寿昌 大阪薬科大学, 薬学部, 教授 (00111021)
樽井 麻里子 大阪薬科大学, 薬学部, 助手 (60257897)
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研究概要 |
生命活動は,生体内での非常に多くの種類の分子同士の相互作用から生まれる現象によって維持されている.それら相互作用には,同種又は異種分子間で様々な形態が考えられる.それらの組み合わせは,多様な高次構造を形成することが可能であり,しかもその特徴的構造は生体の機能上の重要であると考えられる.本研究においては,近年設計され核酸と蛋白質の両方の性質と構造的特徴を持ち合わせるpeptidic nucleic acid(PNA)を,相互作用を観測するためのひとつのプルーブとして用いることで構造化学的な知見を得ることを目的としてきた.その結果,次の知見を得ることができた. 1 PNA骨格の検討 (1)PNAの骨格となるN-(2-aminoethyl)glycineを3-amino-1,2-propanediolからスタートを用いる方法に改良した. (2)glycine部分を他のアミノ酸に置き換えることで,側鎖と塩基の距離を短くすることができる. (3)α-PNAなどのアミノ酸骨格をもったユニットで使用することで,応用の範囲が極めて広がる. 2 ハイブリッドジペプチドの蛍光滴定 (1)シトシン塩基を有するジペプチドがTrpとの組合せで,他の塩基に対して親和性を示す. 3 ハイブリッドジペプチドのX線結晶解析 (1)Trpを含む場合は高い結晶性水和を行う. (2)Trp,Tyr,Ala,Phe,Ileを含むハイブリッドジペプチドは会合している. (3)会合はPhe,Ileについて高度である. (4)塩基との相互作用はアミノ酸側鎖よりも,アミノ酸主鎖のアミノ基,アルボキル基の方が普遍的の見いだされる.
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