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日本人に比較的高頻度に認められるLDLレセプター遺伝子変異の特徴について

研究課題

研究課題/領域番号 07672453
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 人類遺伝学
研究機関国立循環器病センター

研究代表者

三宅 康子  国立循環器病センター研究所, 病因部, 室長 (00132936)

研究分担者 山村 卓  国立循環器病センター研究所, 病因部, 室長 (20132938)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード家族性高コレステロール血症 / LDLレセプター / 遺伝子変異 / common mutation
研究概要

家族性高コレステロール血症(FH)はLDL(低比重リポ蛋白質)レセプター遺伝子の異常に基づく常染色体優性の遺伝疾患であり、そのヘテロ接合体の出現頻度は500人に1人と遺伝病としては非常に高率である。一般にFHにおける遺伝子変異の箇所は多彩であるが、一方世界のある地域にはいわゆるfounder effectにより特定の変異が集積する事実も知られており、それらの地域においてはFHの遺伝子診断が容易である。我々は日本人FHにおいて高頻度に認められるLDLレセプター遺伝子変異が存在するか否かについて検討してみた。
FHホモ接合体4症例(3症例はtrue homozygote、1症例はcompound heterozygote)より5種類のLDLレセプター変異を同定した。これら各変異の一般出現頻度を求めるため、各変異の検出方法を開発し、それらの方法を用いて互いに血縁のない120例のFHヘテロ接合体において各変異の存在を調べた。
1) intron 12 splice site T * C 16例 (13.3%)
2) exon 7 Cys 317 * Ser 8例 (6.7%)
3) exon 17 Lys 790 * stop 8例 (6.7%)
4) exon 14 Pro 664 * Leu 4例 (3.3%)
5) exon 4 Glu 119 * Lys 2例 (1.7%)
これら5種類の変異は上記のような各頻度で存在し比較的高頻度であると思われる。特にintron 12 splice donor siteの変異は約13%と最も高頻度に認められ、それらの出身地は東北から九州まで広範囲に分布していた。またこれらヘテロ接合体の血清コレステロール値は各変異群間で有意差がなく黄色腫や冠動脈疾患などの合併症に関しても有意差が認められなかった。従来日本人は単一民族であるにもかからずLDLレセプター遺伝子変異は極めて多様であるとされてきたが、今回の検討により数種の高頻度変異の存在が明らかとなり、これらをあわせて全体の約1/3の遺伝子変異箇所が明らかになったわけで、日本人FH症例の遺伝子診断の可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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