• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

プロトンポンプ阻害薬の視覚障害惹起可能性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 07672457
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 応用薬理学・医療系薬学
研究機関東京大学

研究代表者

漆谷 徹郎  東京大学, 薬学部, 助教授 (40262159)

研究分担者 長尾 拓  東京大学, 薬学部, 教授 (30217971)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードオメプラゾール / 毛様体上皮細胞 / H,K-ATPase / 胃粘膜 / 眼房水 / モノクローナル抗体 / 視覚障害 / ウサギ
研究概要

本研究の目的は,プロトンポンプ阻害薬オメプラゾールの視覚障害惹起可能性を検証するため,ウサギ毛様体非色素性上皮細胞にH,K-ATPase様蛋白が存在しているという過去の報告を追試し,毛様体非色素性上皮細胞におけるH,K-ATPase様蛋白の機能,およびそのオメプラゾールによる抑制が観察されるかどうかを検討することであった.
ウサギ胃粘膜からH,K-APTaseを精製し,多くのマウスを免疫してポリクローナル抗体を作成し,更にこれらのマウスの脾細胞をミエローマと融合させて,モノクローナル抗体を作成した.いずれのポリクローナル抗体も,H,K-ATPaseのα・βサブユニットを認識したが,モノクローナル抗体は,H,K-ATPaseのαサブユニットのみを認識した.しかしながらFainらの報告と異なり,いずれの抗体も,ウサギ毛様体上皮細胞を特異的に免疫染色することはなく,ウェスタンブロット解析によっても,抗体陽性のバンドは認められなかった.ただし,毛様体上皮細胞の可溶性画分中,H,K-ATPaseのα・βサブユニットとは異なる,約70kDaのバンドを認識する抗体が1種のみ得られた.これは毛様体上皮細胞に,H,K-ATPaseとエピトープが共通する蛋白が存在する可能性を示し,現在この蛋白の一次構造を解析中である.
毛様体上皮細胞に機能的H,K-ATPase様酵素が存在する可能性を探るため,急性単離したウサギ毛様体上皮細胞にpH感受性色素BCECFをロードし,Argus-50画像解析装置を用いて細胞内pHを測定した.毛様体上皮細胞は,塩化アンモニウム負荷や炭酸脱水酵素阻害薬で細胞内pHが低下したが,オメプラゾールによっては変化がなく,毛様体上皮にオメプラゾール感受性眼房水分泌があることを示唆する結果は得られなかった.
糖尿病モデルラットを用いる実験の基礎検討として,ラットよりH,K-ATPaseを精製し,モノクローナル抗体を作成したが,ポリクローナル抗体の段階でも,毛様体上皮中の蛋白を認識しなかった.
以上のことから,プロトンポンプ阻害薬オメプラゾールが視覚障害を惹起する可能性があるとしても,毛様体上皮細胞が作用点である可能性は薄いと考えられた.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Urushidani & T.Nagao: "Calyculin A,a phosphoprotein phosphatase inhibitor,stimulates acid secretion in isolated gastric glands" American Journal of Physiology. 270(in press). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi