研究課題/領域番号 |
07672461
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大石 了三 九州大学, 医学部, 教授 (90112325)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 抗アレルギー薬 / ドパミン取り込み / テルフェナジン / オキサトミド / アゼラスチン / ドパミン代謝回転 / 抗ヒスタミン薬 |
研究概要 |
抗アレルギー薬とドパミン関連薬物との相互作用を考える基礎的検討として各種抗アレルギー薬のドパミン取り込みに対する効果を検討した。in vitroにおける検討では、ラット線条体シナプトゾーム画分を[^3H]ドパミン10^<-8>Mと37℃で5分間インキュベートし全取り込みを求め、インキュベーションを氷中で行い非特異的取り込みを求め、この分を差し引くことにより特異的ドパミン取り込みを求めた。各種抗アレルギー薬のIC_<50>は、テルフェナジン3x10^<-7>M、オキサトミド8x10^<-7>M、アゼラスチン4x10^<-6>M、ケトチフェン、トラニラスト、ペミロラスト10^<-5>M以上であった。また、抗ヒスタミン薬のクロルフェニラミンもオキサトミドと同定度のドパミン取り込み阻害作用を示した。in vivoにおける検討では、α-メチルチロシン投与後のマウス脳内ドパミンの減少から代謝回転を測定することによりドパミン取り込み阻害作用を推定した。その結果、アゼラスチンは著明な抑制作用を示したが、テルフェナジン、オキサトミドは明らかな抑制作用を示さなかった。以上の結果より、テルフェナジンは強いドパミン取り込み阻害作用を有するが通常は脳に移行しないために脳内ドパミン代謝には影響しないこと、オキサトミドも強いドパミン取り込み阻害作用を示すがおそらくそれ自身のドパミン受容体拮抗作用により作用が減弱されること、アゼラスチンも強いドパミン取り込み阻害作用を示すことが示唆され、ドパミン関連薬物との相互作用に注意が必要であることが結論された。 今後、これらの作用を行動薬理学的にも明かにするために、レボドパによるマウスの運動興奮に対する抗ヒスタミン薬の作用を検討した結果、ドパミン取り込み阻害作用を有する抗ヒスタミン薬は強くその運動興奮を増強することが明かとなった。
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