研究課題/領域番号 |
07672525
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上原 ます子 大阪大学, 医学部, 助教授 (10203473)
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研究分担者 |
石井 京子 藍野学院短期大学, 看護学科, 助教授 (30259494)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ケアリング / 高齢者ケア / 家族機能 / 発達 / 家族アケリング / 家族ケアリング / 家族機能の発達 / 家族関係 |
研究概要 |
高齢者を介護することによって、家族が変容し発達する過程を明らかにすることを目的とした。家族の変容は、家族機能の中のケアリング機能に焦点を当てた。ケアリング機能を測定する指標をM.Leiningerのケアリングの構成要素などを参考に作成し、実際に測定して3因子、28項目(第1因子-情緒・行為的援助因子16項目、第2因子-疎外因子 6項目、第3因子-受容因子 6項目)からなる指標を開発し、信頼性、妥当性も検討した。その指標を用いて、次のような高齢者の家族、1)健康時 2)健康障害による入院時 3)入院中 4)家庭退院後 に継続して測定し変容過程が明らかになった。さらに、ケアリング機能の変化に関係する要因を検討することにより、家族ケアリング機能の発達に効果的な要因と支援を検討し、以下の結果が得られた。 1.家族ケアリング機能のうち、第1因子はケアの必要度に応じて大きく変動する。しかし行為的援助が著しく減少する入院中であっても情緒的援助が補完して一定の水準は維持していた。第2因子は入院前に比べ入院中に顕著に低下し、直接の介護から一時離れることにより疎外や否定的な関与が減少していた。第3因子は健康時および入退院を経ても変動が少なく、比較的安定した指標であった。 2.ケアリング指標に関連する要因を重回帰分析結果に基づいて検討すると、第1因子では少し距離を置いた介護が可能になる体制づくりや入院中の面会への積極的働きかけなどが効果的であり、第2因子では、介護ストレスが最も影響するため、介護支援や入院の効果的活用が有用である。従来からの高齢者との関係が共通して関与する第3因子以外の第1、第2因子への支援が家族ケアリング機能を高める支援として効果的であった。 以上に基づき、医療機関への入退院や入院中の家族へのケア指針を示し、実践する。
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