研究分担者 |
大淀 秀美 大阪府立看護大学, 看護学部, 助手
長畑 多代 大阪府立看護大学, 看護学部, 助手 (60285327)
鈴木 幸子 大阪府立看護大学, 看護学部, 講師 (60285319)
田中 京子 大阪府立看護大学, 看護学部, 助教授 (90207085)
柴田 満 関西大学, 社会学部, 教授 (20178908)
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研究概要 |
1)在宅酸素療法(HOT)患者130人を対象に,PGCモラールスケールを目的変数として,ADL,Sup-F(家族からのサポート),PSM(長期酸素療法心理的総合問題調査),SRQ-D(東邦大式鬱調査表)を説明変数として重回帰分析を行った。有意であった変数と標準偏回帰係数は,PSM-0.351(p<0.001),Sup-F0.254(p<0.001),SRQ-D-0.231(p<0.01)であり,決定係数R^2は0.458(F<0.001)であった。 2)透析療法(HD)患者110人を対象に,上記1)と同方法で重回帰分析を行った結果,有意であった説明変数と標準偏回帰係数は,透析心理的総合問題PSM-H-0.424(p<0.001),SRQ-D-0.207(P<0.05)であり,R^2は0.63(F<0.001)であった。 3)術後肺がん(LC)患者35人を対象に,上記1)と同方法で重回帰分析を行った結果,有意であった説明変数は無かった。 4)HOT患者6人に,クオリティ・オブ・ライフ(QOL)に関する面接調査を行い質的データを分析した結果,(1)HOTの受容(2)家族のサポート(3)仕事や役割の再調査(4)身体的苦痛(5)抑鬱状態(6)医療への満足感(7)経済的な問題(8)楽しみや趣味(9)活動範囲(10)セルフケアの10項目が,QOLに影響する要因としてあげられた。 5)1)〜3)の結果を基にHOT患者をHD患者群,LC患者群と比較検討した結果,各要因尺度において「基準I(気がかりな)レベル」の割合は,HOT,HD,LCの順で多く,重回帰分析の結果の比較では,HOT患者の満足感を左右している要因が家族のサポートであること以外に有意な結果を示すデータは得られなかった。
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