研究課題/領域番号 |
07672536
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
中山 洋子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (60180444)
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研究分担者 |
片平 好重 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (60266210)
粟生田 友子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (50150909)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 訪問看護 / 精神障害者 / 専門的援助技術 / 倫理的ガイドライン / 地域支援システム / 在宅ケア |
研究概要 |
本研究の目的は、これまで保健所や精神病院で行われてきた保健婦や看護婦(士)による訪問活動を分析し、「訪問」を看護職の援助技術として明確化するとともに、論理的な側面をも含めた精神障害者の訪問看護のガイドラインを作成することにある。 精神病院の訪問看護システムを含めた訪問の実際を包括的に把握した平成7年度の成果をふまえて、平成8年度はインタビューガイドを作成し、実際に訪問活動を担っている保健婦5名および精神科看護婦(士)15名への面接によって訪問事例や訪問の場面についての聞き取りを行うとともに、訪問を依頼された経緯、必要とされた援助の内容、訪問で果たした保健婦や看護婦(士)の役割についての情報を収集した。テープレコーダーにて録音した面接内容は逐語的に記述化し、その内容を質的に分析した。分析の対象となった事例は、保健所23例、精神病院および訪問看護ステーション53例であった。 その結果、保健婦による訪問と精神科看護婦(士)による訪問看護とでは、その役割の担い方に違いは見られたが、訪問を成り立たせるために必要となる援助技術として<関係をつなげる><相手との距離を保つ><時間・空間・関心を共有する><安全を確保する>が抽出された。また、精神障害者のセルフケア能力を高め、その人に見合った生活スタイルを確立して地域での生活を継続できるようにしていくための援助技術として、<暮らしぶりを見守る><生活のリズムを刻む><生活範囲を拡大する>が明らかになった。これらは信頼関係を確立し、精神障害者の自己対処能力の発揮を支えながら、生活の範囲を拡大して生活の質を向上させていく看護の基本ともいえるものであった。 以上の結果を統合し、精神障害者の訪問看護をすすめていく際に必要なガイドラインとしてまとめた。
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