研究課題/領域番号 |
07680050
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 金城学院大学 |
研究代表者 |
成瀬 正春 金城学院大学, 家政学部, 助教授 (30156004)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 夏季 / ヘルメット内気候 / 不快度 / 二酸化炭素濃度 / 換気 / 指標 / オートバイ / 実験 |
研究概要 |
1.目的 オートバイ運転者にはヘルメット着用が義務付けられている。ヘルメット着用は、頭部損傷事故防止に大いに効果を上げている。しかし、夏季におけるヘルメット着用率の低下、及び着用形態の不備が指摘されている。その理由の一つとして、暑熱下でのヘルメット着用による頭部不快感を挙げることができる。そこで本研究では、夏季においても不快感の少ないヘルメットを開発する一助とするため、暑熱下でのヘルメット着用による頭部不快要因の客観的指標を明らかとする。 2.方法 気温33℃、気湿60%、気流0.5m/secの人口気候室に、以下の条件1〜3で60分間椅座安静とした。測定項目は、平均皮膚温、頭部皮膚温、ヘルメット内温湿度、ヘルメット内二酸化炭素濃度、および自覚症状である。条件1は、ヘルメットなし・無風である。条件2は、ヘルメット着用・無風である。条件3は、ヘルメット着用・有風(20km/h)である。 3.結果 頭部不快度は、条件2は条件1より高く、条件3は条件1より低かった。頭部温・湿度および頭頂部皮膚温は、条件2、条件3とも条件1より高く、平均皮膚温には有意な差を認めなかった。これらは何れも、条件3で頭部不快度が緩和された指標とはなり難かった。頭部二酸化炭素濃度は、条件2で高値であったにも係わらず、条件3では条件1と同程度であった。このことより条件3で頭部不快感が緩和されたのは、送風によりヘルメット内空気が換気され、ヘルメット着用に起因する頭部の熱の停滞が、改善されたためと推察される。因って、暑熱環境下での不快の少ないヘルメットの開発には、ヘルメット内二酸化炭素濃度を、快適性の一指標として用いることが有用であることが示唆された。
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