研究課題/領域番号 |
07680067
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 華頂短期大学 |
研究代表者 |
門脇 節 華頂短期大学, 生活学科, 教授 (00085961)
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研究分担者 |
山本 憲二 京都大学, 農学部・食品工学科, 助教授 (70109049)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | β‐N‐Acetylhexosaminidase / 糖転移反応 / アルキルグリコシド / キチン水解物 / ビフィズス因子 / 糖脂質糖鎖 |
研究概要 |
土壌より見いだしたPenicillium oxalicumの生産するβ‐N‐Acetylhexosaminidaseはキチン分解物であるN‐アセチルキトオリゴ糖を分解し生体に親和性のあるN‐アセチルグルコサミンを良く遊離した。β‐N‐Acetylhexosaminidaseはグルコース、ペプトンおよび酵母エキスで培養したPenicillium oxalicumの培養液から種々のカラムクロマトグラフィーによって精製した。本酵素は本来の加水分解活性のほかに強い糖転移活性を有していた。そこで各種アルコールの存在下で本酵素反応を行い、遊離したN‐アセチルグルコサミンがアルコールに転移付加したアルキルグリコシドの生成反応条件について検討を行った。エタノール、ブタノールあるいは難水溶性のヘキサノール‐1などの長鎖アルコールにN‐アセチルキトオリゴ糖を糖供与体として酵素反応を行い、N‐アセチルグルコサミンが転移したアルキルグリコシドを効率よく生成した。さらに難水溶性のメトキシ‐あるいはベンチルオキシ‐アルコールからも相当するアルキルグリコシドを合成することが出来た。これらのアルキルグリコシドは両親媒性の配糖体であり、乳化剤などの応用が期待できる。また、ベンチルオキシヘキサノール‐1にN‐アセチルグルコサミンが転移付加したアルキルグリコシドについては、カラムクロマトグラフィーや助成金で購入したエバポレーターおよび液クロ装置を用いて分離精製したのち、^1H‐NMRやマススペクトロメトリーによりベンチルオキシヘキシル‐N‐アセチルグルコサミニドと同定した。本品はきわめて溶解性の低い抗ウイルス剤などに結合することにより薬剤を生体に送り込むためのキャリヤ-として利用できる。ついでラクトースにN‐アセチルキトオリゴ糖からN‐アセチルグルコサミンを本酵素反応により転移したオリゴ糖も合成した。これらのオリゴ糖については精製し、ビフィズス因子としての機能の検討を行おうとしている。また、本酵素反応によってp‐nitorohenyl‐N‐acetylgalactosamineを糖供与体としてラクトースにN‐アセチルガラクトサミンが転移した糖脂質糖鎖を合成することが出来た。
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