研究課題/領域番号 |
07680116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岡田 修一 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (70152303)
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研究分担者 |
平川 和文 神戸大学, 発達科学部, 教授 (00093526)
高田 義弘 神戸大学, 発達科学部, 助手 (90216664)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 加速度外乱 / 高齢者 / 立位姿勢保持能力 / 足圧中心動揺 / 足・膝・股関節角度 / 体力測定 / 坂道歩行 / 運動効果 |
研究概要 |
平成7年度では、高齢者と青年を対象に、加速度外乱に対する足圧中心動揺および身体各関節角度を分析、比較検討することによって、高齢者の姿勢保持における身体各関節の役割を明確にするとともに、足圧中心動揺との関連性について検討を行い、足圧中心動揺に及ぼす身体各関節の影響について明らかにした。その結果、以下のことが明らかになった。 1)外乱に対して高齢者の股関節における最大関節角度変化は若年者より大きかった。 2)足圧中心動揺と足関節・膝関節および股関節角度との相互相関関数では、高齢者の股関節の場合、若年者に比べ高い相関係数が維持されていたが、逆に若年者では足関節で高い相関係数を示した。これらのことから、外乱に対する高齢者の姿勢調節には股関節の役割が相対的に大きくなることが示唆された。 平成8年度では、高齢者を対象に種々の体力測定を実施し、足圧中心動揺と体力諸要素との相互関係について検討し、加速度外乱に対する姿勢保持能力に関与する体力要素を明らかにした。さらに、長期にわたって定期的に運動を行っている高齢者と定期的に運動を行っていない高齢者を対象に、運動習慣との関連性について検討を行った。その結果、以下のことが明らかになった。 1)足圧中心動揺からみた応答時間および動揺距離と足・腰関節における屈筋力および伸筋力、足関節および股関節の柔軟性、急歩の走行時間との間に有意な相関関係が認められた。 2)定期的に坂道歩行を実施している高齢者は、定期的に運動を実践していない高齢者に比べ、足圧中心からみた応答時間と動揺距離が短く、行動的体力に優れていた。また総応答時間と座位ステッピング、閉眼片足立ちの間、動揺距離(D2)と垂直跳び、長座位体前屈の間に有意な相関関係が認められた。これらのことから、坂道歩行運動が高齢者の加速度外乱に対する立位姿勢保持能力に効果を及ぼす可能性が示唆された。 以上の知見は、加速度外乱に対する高齢者の姿勢保持能力を向上させるための重要な資料になると思われる。
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