研究課題/領域番号 |
07680124
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小宮 秀一 九州大学, 健康科学センター, 教授 (30038468)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 青年期女子 / 低体重 / 身体組成 / 最大酸素摂取量 / 脚伸展筋力 / 血液生化学成分 / 最低体重 / 至適体脂肪量 / 骨密度 |
研究概要 |
本研究は、平均身長157.3cm(140.7〜168.1cm)、平均体重48.63kg(32.58〜63.04kg)、平均BMI19.7(14.7〜24.9)の健康な女子短大生71名を対象に、A群(BMI<17.0)、B群(17.0≦BMI≦20.0)、C群(BMI>20.0)の3群に分け、身体組成、骨塩量、最大酸素摂取量、脚伸展筋力、女性ホルモン濃度、血中蛋白分画、免疫グロブリン等を比較し、低体重女性の健康阻害要因とならない最低体重と至適体脂肪量を検討した。 このA、B、C群の平均身長には有意な差がないが、体重はそれぞれ38.8kg、44.9kg、57.2kgであり、各群間に有意な差が認められた。特に、A群は標準体重より27.3%も低く、完全な痩せであった。従って、このA群の体重と体脂肪量を分析し、身体機能や血液成分を他の2群と比較して健康状態を評価した。A群の体重を構成する総体脂肪量は10.6kgであり、他の2群に比較して有意に低い値を示し、除脂肪量も28.2kgで有意に低い値を示した。これらのことからも、A群が明らかな痩せであることがわかる。しかし、A群の体内深部脂肪はB群とは有意な差を示さなかったが、皮下脂肪量は明らかに他の2群より低い値を示した。身体機能の面では、最大酸素摂取量、脚筋力とも絶対値では小さなボディ・サイズの影響から他の2群より劣るものの、除脂肪量当たりの相対値では劣った結果を示さなかった。血液生化学分析の結果では、赤血球数や血清鉄にやや低く貧血傾向が認められた以外はA群の特徴は認められなかった。 以上のことから、身長155.6cm、体重38.8kg、BMI16.0の低体重者にもそれほど大きな健康障害は認められなかった。従って、このような低体重、低脂肪、低除脂肪でも、6.9kg、体重の17.6%の体内深部脂肪を長期間維持している低体重者には、これらの身体組成は健康阻害要因とはならないことが明らかになった。
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