研究課題/領域番号 |
07680161
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
青山 宏夫 新潟大学, 人文学部, 助教授 (00167222)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 地図史 / 地理的知識 / 環日本海地域 / 日本海 / 日本図 / 行基図 / イナッシオ=モレイラ / マテオ=リッチ / イナッシオ・モレイラ / マテオ・リッチ |
研究概要 |
本研究は、日本海とその周辺諸地域の地理的知識の形成と変遷、および日本海という呼称の成立と普及・定着の過程を検討することを目的とした。その結果は以下のとおりである。 1.イナッシオ=モレイラの日本図は、日本海という呼称を記載し、さらに日本海が大陸と日本列島に囲まれているという地理的知識に基づいて作製されていたと推定できる。 2.マテオ=リッチは、この地理的知識をモレイラから入手し、日本海という呼称を記載する現存最古の『坤興万国全図』(1602)を作製したと考えられる。 3.日本海の呼称の成立には、緑海としての日本海という地理的知識が密接に関係している。 4.日本海という呼称のヨーロッパにおける普及には、ブランクスの日本図をはじめとするモレイラ系日本図が大きな役割を果たしている。 5.日本の伝統的な地図である行基図は、この地理的知識の形成にあまり大きな貢献をしていない。 6.行基図の日本海に描かれた島々は、行基図の構造と密接に関わっている。そのため、新しい地理的知識の普及後においても、その構造が維持されるかぎりそれらの島々も描かれた。 7.石川流宣の『万国総界図』に描かれた「越中後」の本来の典拠は『坤興万国全図』であるが、直接には『方興勝略』などに掲載されたマテオ=リッチ系世界図によっている。 8.日本海周辺を描く地図、とりわけその海域名を記載した地図を体系的に収集した。
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