研究課題/領域番号 |
07680194
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 賢次郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60012506)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 心的切断テスト / 空間認識力 / 図学教育 / 図形教育 |
研究概要 |
心的切断テスト(MCT)は、立体図によって立体と切断面を提示し、その切り口の実形を解答させる空間テストである。 1. MCTを約200名の学生を対象に実施し、その誤答傾向を統計的に解析した結果、立体図に表現された“3次元"の立体および切断面を、あたかも“2次元"図形であるかのように誤答していることが示された。 2. 上記テストの高得点者、および、低得点者から、それぞれ10名被験者を抽出して、被験者がMCTの問題を解く過程を、注視点追跡法とプロトコル分析法を用いて詳細に解析した。その結果、高得点者は、高速で、正確なイメージ処理によって、多くの問題を解いていること、また、稜線の長さ等の量的判断を要する問題については、適切な特徴量を抽出して、分析的な考察を行って問題を解いていることが示された。一方、低得点者は、低速、あるいは、不正確なイメージ処理によって問題を解いており、量的判断を要する問題についても、分析的考察を行うことが少ないことが示された。MCTの問題の多くは、量的判別を要しない問題であり、上記の結果は、MCTが、主として、被験者のイメ-シ処理能力を反映していることを示している。 3. 1、2の結果をあわせると、MCTは、“2次元"の図上に表現された“3次元"立体の形状のイメージを、正確、かつ、高速に生成する能力-いわゆる、読図能力-を評価していることが示された。 4. 図学(図法幾何学+機械製図)教育の前後においてMCTを実施した。その結果、(1)図学教育によって読図能力が育成され得ること、また、(2)前MCTの低得点者は図学において成績不良になりがちであること、が示された。
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