研究課題/領域番号 |
07680267
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
宗倉 啓 福井大学, 教育学部, 助教授 (20154685)
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研究分担者 |
野嶋 栄一郎 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (20000086)
梅澤 章男 福井大学, 教育学部, 教授 (70151925)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | バイオメカニクス的知識 / 体育の教授-学習 / 認識 / 運動表出 / 認識過程 / 運動方略 / 問題解決力 / 体育の教授ー学習モデル / 認知 / 側転 / バイオメカニクス / 指導言語 / 教授行為 / 認知的方略 / 身体的変容 / 認知的変容 / 習得段階 |
研究概要 |
本研究の目的は、認識を組み込んだ教授-学習過程を実験的に組織し、体育の教授-学習過程モデルを提示するための基礎資料を得ることであった。 1. 大学生を対象にした実験、並びに中学生を対象にした授業実践では、運動スキルと知識(認知的方略)はほぼ対応して変化した。従って、ある身体変化が生じたときにそれと対応する形で言語化できる知識の変化が生じるものと思われる。この「認識-身体同時変容説」は、体育において認識を重視する教授-学習過程の基本理念であることを意味する。 2. 大学生を対象にした実験、並びに中学生を対象にした授業実践では、共に仮説実験授業的な認識過程を組み込んだ。この過程では、基本的に実験者や教師が限定的な質問を行い、そこから被験者や学習者らが「仮説-討論-検証」を経て知識(方略)を得ることになる。ところが、被験者らは、実験者や教師側の質問に対応した知識だけでなく、いくつもの新しい知識を見出した。このことは、身体に対応して変化した認識には、その学習者にとって次の練習に有効に作用し、利用される可能性があることを意味している。 3. これらの結果は、体育の教授-学習過程のあり方において、指導者側が一方的に学習者に正しい知識を提示していく方法、あるいは認識と切り離されたドリル主義の授業方法に対して疑問を投げかけるものである。また、このことは、運動の特質は異なっても、すべての運動題材においていえることである。さらに、体育において認識を重視することは、折しも現在広く唱えられている「問題解決力」や「学び方の育成」という教育理念とも合致しているといえよう。
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