研究概要 |
本研究は授業中の生理反応,特に皮膚抵抗反応や脈波,脳波等を測定し,それを指標として理科教授学習過程の研究をすることである.そのため,まず授業中のこれらのデータを測定する必要がある.そこで,附属学校,公立学校の小学校,中学校の理科授業中の子供達の皮膚抵抗反応,脈波の測定をおこなった.また,脳波については電極数の制限から,被験者6人からなるディベート中の脳波を分析した. 成果は研究成果報告書に報告した.その概要は次である. 1.授業中の生理反応を指標とする理科教授学習過程の研究:ディベートの4論題について,司会1人,肯定派2人,否定派2人,ジャッジ1人の計6人によるディベート中の脳波をパワースペクトル分析手法,脳波マップ,多変量解析的手法によって分析した.メモ中にはベータ波が非活性する等の知見をえた. 2.生理反応からみた授業分析:授業中の皮膚抵抗反応と脈波の関係を調査分析したもので,これらの大きな反応はほぼ比例関係にあることがわかった. 3.理科教授技能習熟のための自己訓練システムの研究:皮膚抵抗反応を指標として授業中のクラスの子供達の反応をモニタしながら,教授者自身の教授技能を習熟していくシステムを構築した.
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