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韓国人学習者の「なまり」を取り日本語の「流れ」を身につけさせる理論と方法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 07680313
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 日本語教育
研究機関熊本県立大学

研究代表者

馬場 良二  熊本県立大学, 文学部, 助教授 (30218672)

研究分担者 宇佐川 毅  熊本大学, 工学部, 助教授 (30160229)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード長音 / アクセント / ピッチ変化 / 拍感覚 / 日本語教育
研究概要

日本語話者は1拍目の長さを聞き取るとそれをものさしとして2拍目以降をカウントするのではないか、という仮説に基づき、前年度までの実験をふまえ2つの実験を行なった。実験1では、VV、VVVの1拍目から2拍目のアクセント変化の影響をみるため、全体長を固定した音声を用い、実験2では、刺激としてVCV、VCVVを用い、1拍目と2拍目の切れ目がピッチ変化によるものではなく、明確に無音部が存在する場合の拍知覚関する聴取実験を行った。これら二つの実験により、拍知覚に対する1拍目の影響と、母語の違いによる拍知覚の違いを検討した。
実験音は、標準語話者の発話を基に、実験1ではKAY社のDSP Sona-Graph 5500及び同社LPC分析合成プログラムを用いて分析合成を行なったものを用い、また実験2では名古屋大学で研究開発されているPICOLAを承認のもとに用いた。
実験1では、2拍長母音において日本語を母語とする被験者は拍を知覚する際にアクセント変化によって1拍子目を知覚し、それによってあとの拍数をカウントする傾向が見られ、韓国語、英語を母語とする被験者には見られなかった。しかし、3拍長母音についてはこのような傾向は見られず、その原因として、2、3拍目母音のピッチの定常部の存在の有無が拍の知覚に何らかの影響を及ぼしていることが考えられる。実験2においては、拍知覚に対する1拍目の影響は見られなかった。しかし、単に1拍目の長さが伸びた時に、韓国語、英語話者はこれを2拍と知覚したのに対し、日本人語話者は、1拍のままだった。このことから、韓国語、英語話者はCを境としてそれぞれのVまたは、VVの音の絶対的な長さを基準として、全体を知覚しており、一方日本語話者は絶対的な長さのみで拍数を知覚することはないといえる。
以上の二つの実験から、我々の仮説の通り、拍の知覚には長さ以外にもアクセントが影響しているという結果が得られた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 大室香織 馬場良二その他: "日本語長母音における拍数の聞き取りについて" 日本音響学会・聴覚研究会・音楽音響研究会資料. 57-64 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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