研究課題/領域番号 |
07680354
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 広島市立大学 (1996) 京都大学 (1995) |
研究代表者 |
津田 孝夫 広島市立大学, 情報科学部, 教授 (60025905)
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研究分担者 |
川端 英之 広島市立大学, 情報科学部, 助手 (00264937)
國枝 義敏 和歌山大学, システム工学部, 教授 (90153311)
岡部 寿男 京都大学, 大型計算機センター, 助教授 (20204018)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 最適化 / コンパイラ / ベクトル化 / 並列化 / 粒度 / 依存関係解析 / 別名解析 / タスクグラフ |
研究概要 |
京都大学工学部情報工学科津田研究室で10年にわたり開発したス-パコンピュータ用自動ベクトル化コンパイラV-Pascalをもとに、自動並列化機能の付加・実現を図るため、特長ある要素技術を開発し、コンパイラとしての全体の構築と評価を行った。(1)並列化のための、より強力な並列実行可能性検出、(2)実行時間予測をもとに並列化の最適粒度選択、(3)データ参照の局所性を高めるためのデータ分割/ループ変換(一重化、ループ分割/統合など)の機構、(4)並列アーキテクチャの抽象化による自動並列化における機械依存の最小化、など困難なテーマが存在している。これに対し、本研究では、上記(1)に関し、とくにポインタ変数とそれが扱う各種データ構造の自動認識、ポインタ変数が介在するデータ参照依存について、新しいアルゴリズムを開発し、コンパイラに塔載することにより、自動並列化の対象範囲を拡大した。とくにヒ-プから領域の割り付けをうけてポインタ変数が指すデータ構造に絡むデータ依存を解析し、並列化を行うことは従来から困難であったが、本研究では、それを解決するものである。(2)に関しては、実用に耐える充分な精度の機構を実現することは困難で、全世界的にも成功していないのが現状であるが、依存関係を行列表示し、これにビュー機能を付加することにより、さまざまな粒度で並列性の検出が可能なようにコンパイラを開発した。以上のように、現在困難な自動並列化にむけて実用上有効な機構を考案し、それをコンパイラ上で実現した。充分有用な知見が得られたと結論できる。
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