研究課題/領域番号 |
07680358
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計算機科学
|
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
平原 正樹 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (10192717)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | マルチキャスト / インターネット / IP / マルチメディア通信 / ATM / コネクション指向 / QOS / グループ通信 |
研究概要 |
1.ATMスイッチが提供するデータリンク層マルチキャスト機能を、ネットワーク層であるIPマルチキャスト機能へどのようにマッピングできるかを検討した。これまでのIPマルチキャストは、イーサネットのようなバス型あるいは専用線のような2地点型データリンク技術の上に構築されており、本研究ではATM上での実装を試みた。また、ATMスイッチの多くは、独自のデータリンクマルチキャスト機能を持ちつつあり、データリンク層のマルチキャスト機能を活かすネットワーク層マルチキャストの設計を行なった。 2.設計した方法は、既存の方法と比較して、高いスケーラビリティ、障害に強い高い可用性、低遅延性、さらに自動設定可能な実用性を併せ持つものである。これらの特徴は、太田らの提案する小さなATMサブネットの仮定に基づいて、メンバーシップ管理を分散化させ、マルチキャストサーバを排除することで、集中ポイントを無くした結果である。さらに、勝部らの提案するセルスイッチル-タにマルチキャスト拡張を施こすことで、遅延を最小限に食い止められ、ATMの持つQoS保証機能が容易に利用できることを示した。 3.特にATMのコネクションのマルチキャスト配送木への対応方法やグループのメンバーシップ情報の取得方法を検討した。大規模なネットワークへ対応させるために、グループ管理と配送木の構成を行なうことで、パケット配送の最適化を行なうスケーラブルな性質を持ったネットワーク層のマルチキャスト制御プロトコルの開発を行なった。 4.実装は、現有のATMスイッチに、ATMアダプタボードを装着した現有のワークステーションを接続して行なった。プロトコルを実行する制御プログラムは、この現有ワークステーション上で開発し、この上で動作する。ローカルに接続実験を行ない、設計および実装の確からしさを実証しつつある。
|