研究概要 |
音声対話システムで,超分節的特徴を利用する方法を検討した.超分節的特徴は,音声の長い区間に関係したパラメータであり,例えば,韻律情報,文脈情報,単語間の連想情報,談話のセグメント情報などが考えられる. 具体的な研究は下記のようなものである. 1.音声波の微分,積分を繰り返すことによって,正確な基本周波数を抽出できる方法を開発した. 2.韻律情報を利用して,連続音声中の句境界を抽出できる方法を開発した. 3.韻律情報を利用して,隣接する句間の就職関係を判定できる方法を開発した. 4.単語間の連想情報を表現できる方法を開発した. 5.単語間の連想情報を利用して後続する単語を予測できる方法を開発した. 6.キーワードの自動抽出によって,談話をセグメンテイションする方法を開発した. 7.文脈情報を利用して,代名詞を使用できる音声対話システムを開発した. 8.韻律情報の利用によって,色々な感情をもった音声を合成できる方法を開発した. 9.3種類の音声対話システムを開発し,その評価を行った.その結果,超分節的特徴が,人間と機械の音声対話システムの性能の向上に役立っていることが確かめられた.
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