研究課題/領域番号 |
07680411
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
古川 康一 (1996-1997) 慶応義塾大学, 大学院・政策・メディア研究科, 教授 (10245615)
今井 むつみ (1995) 慶應義塾大学, 環境情報学部, 助手 (60255601)
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研究分担者 |
今井 むつみ 慶応義塾大学, 環境情報学部, 専任講師 (60255601)
石崎 俊 慶応義塾大学, 環境情報学部, 教授 (00245614)
古川 康一 慶應義塾大学, 政策メディア研究科, 教授 (10245615)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 言語獲得 / 外国語学習 / 機械翻訳 / 機械学習 / 認知心理実験 / 語彙学習 / 意味構造のタイポロジー / 移動動詞 / 外国語語彙学習 / 認知言語学 / マルチメディア実験システム |
研究概要 |
本研究課題では外国語特に英語の学習に焦点を当て、その困難性を説明する上で、学習者が日本語と英語の語意構造パターンの違いを学習者が理解していないためではないかという仮説のもとに実験を行った。日英で語意構造パターンが大きく異なる領域として物体の移動の言語表現の領域と、物体の個別性に対する言語表現の領域に焦点を当てた。どちらの領域でも人はある概念を言語化する際に母国語特有の語意構造パターンを母国語の語彙学習においても外国語の語彙学習においても無意識に適用すること、従って日本語と英語のように語意構造が大きく異なる場合にはこのことが外国語の語彙学習の障害になるとの知見を得た。 また、高品質な機械翻訳を実現するための基礎研究として、日本語の語彙を中心に、大規模な連想実験を行い、語の上位概念、下位概念、類義語、関連動作、関連環境などの情報を収集して、電子化辞書として自然言語処理可能な形に構築した。具体的には、日英翻訳で正確に対応する語彙がないときに有効な類義語や、上位や下位で近い語を探すことができるようになった。また、文脈的な情報を用いて高度な機械翻訳を実現するために、名詞と動詞の共起情報と、名詞が使われる文脈を表す名詞を抽出し電子化することができた。 語彙学習メカニズムの計算機によるシミュレーションについては、アブダクション機能を備えた帰納論理プログラミングシステムによる実現を試みた。アブダクションは、通常の帰納推論と異なり、ルールを帰納的に推論するのではなく、与えられた例集合をルールによって説明する際に、欠落している背景的なルールなり、ファクトなりを推測して、提案するシステムである。この機能を用いると、例えば、言語的な知識の一部が欠落しているために、ある与えられた例文が正しく構文解析できない場合に、その欠落部分を補うことができる。本研究において、欠落知識が単一のルール、あるいはファクトの場合、本機能を完全に実現するアルゴリズムを開発した。
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