研究課題/領域番号 |
07680502
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野 靖 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30214191)
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研究分担者 |
板垣 敏文 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60242012)
桂井 誠 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70011103)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 磁気リコネクション / プラズマ合体 / プラズマジェット / プラズマ加熱 / スフェロマック / 逆転磁場配位 / 異常抵抗 / イオン異常加熱 / イオン加速 / 逆転磁界配位 / トカマク |
研究概要 |
本研究では、トーラスプラズマの軸対称合体を用いることにより、Xラインに平行な磁場成分を任意に設定できる独自の磁気リコネクション実験を行い、磁気リコネクション領域細部の空間構造、特にその磁化、非磁化状態のイオンによるリコネクション電流シートの異常抵抗とイオン加熱機構の解明を行った。主な成果は、第1に磁気リコネクションが磁力線とともにプラズマ粒子を加速し、さらに加速の過程でイオンのみが選択的に加熱するイオン直接加速・加熱現象を初めて明らかにした。そのイオン熱エネルギーは散逸磁気エネルギーの80%に達し、リコネクションのエネルギー変換効果は、電流シートの抵抗損ではなく、上記ジェットの発生に伴ったイオン直接加熱といえることが判明した。第2に新型マッハプローブアレイによる磁気リコネクション領域細部のジェットを直接計測を成功させ、最大100km/secというアルベーン速度程度のプラズマアウトフローが明らかになった。第3に、リコネクション速度とアウトフロー速度とイオン加熱の3者がXラインに平行な磁場成分Bxの印加によって減少すること(3成分磁気リコネクション効果)が判明した。これは、Bxの小さなリコネクションを持つRFPのイオン異常加熱現象をよく説明する。第4に電流シート幅が圧縮されてイオンのラ-マ半径を下回ると、電流シートの抵抗が急増し、さらにイオンも異常に加熱される現象が明らかになった。これは、電流シート幅の低下により非磁化状態になったイオンがシートの異常拡散、イオン加熱を引き起こすという従来不明であった異常抵抗発生機構を初めて示したものである。これにより、イオンラ-マ半径を低下させるXラインに平行な磁場の印加によるリコネクション速度の抑制(3成分磁気リコネクション効果)や、外部駆動力による電流シート幅の圧縮による同速度の向上(駆動型磁気リコネクション効果)が統一的に説明できた。
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