研究課題/領域番号 |
07680504
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
天岸 祥光 静岡大学, 理学部, 教授 (10042409)
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研究分担者 |
田中 雅慶 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (90163576)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 群速度 / 異常分散 / アルヴエン波 / 波束の分裂 |
研究概要 |
アインシュタインの特殊相対性理論がでて以来90年間に渡り様々な議論を呼びながら未解決であった「群速度」の問題が我々のこれまでの研究(Phys.Rev.Vol.50,2217(1994))によりほぼ解決をみたといってよいであろう。しかしながら、その研究の中で条件によって波束が分裂することが実験的に見つかり、そのことが今回の研究の対象である。 異常分散領域で「群速度」が光速を超えてしまう基本的な問題を、アルヴェン波の中性粒子による異常分散を利用して、理論、実験の両面からこれまで解決してきたが、今回の実験も同じ波束パルスを小型アンテナに入射することによりシア・アルヴェン波波束を励起し、磁力線に沿って伝播させ、波束の分裂、それぞれの波束のピーク速度、中心周波数の変化を磁気プローブで測定した。ただし、波束の分裂は、波束の周波数スペクトル幅を広くする必要があるから、励起パルス幅を短くしなければならない。そのために、発振器・増幅器を調整することにより10kWの出力パルス幅を制御し、それをアンテナに加えた。 その結果、初めの波束の中心周波数が異常分散領域近傍では、波束は分裂し、それぞれの波束のピーク速度は従来の群速度より大幅に下回り光速を超すことはなく、一方中心周波数は伝播とともに低周波側にシフトすることがわかった。 これらの特徴を、これまで我々が得ている新理論を発展させることによってシミュレイトした結果、誤差の範囲でよい一致をみた。よって、この研究の目的はほぼ達成されたが、更に詳細に実験と理論とを比較するためには、現時点ではガウス型パルス幅を周波数とは独立に制御することは必ずしも簡単ではないため、この点を改良する必要がある。
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