研究課題/領域番号 |
07680555
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
芝 定孝 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (40026274)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 酸性雨 / 地球環境 / 亜硫酸ガス / 数式モデル / シミュレーション / pH / 雨滴の酸性化 / 液相酸化反応 |
研究概要 |
【集中乗数系モデル】 雨滴の直径があまり大きくない場合は雨滴内の拡散の効果は小さい。そこで、支配方程式を空間的に積分した集中系のモデルに変換して数値シミュレーションを行った。このモデルは液相反応の項と大気雨滴間の物質移動の項を含んでいる。したがって、雨滴内での解離反応や酸化反応、ガス吸収を考慮するものである。このモデルを用いて、(1)SO2(g)とH2O2(g)とを同時に吸収する場合の雨滴内の酸化反応の効果;(2)窒素酸化物を吸収する場合の雨滴の酸性化、をシミュレーションした。その結果、次の様な事が明らかになった。(1)H2O2(g)を同時に吸収すると、酸性度の平衡値は変化しないが、雨滴の酸性度を高める;(2)NOx(g)はSO2(g)程良くは吸収されないので、雨滴の酸性度に対する寄与は小さく、雨滴の酸性度も低い。ただし、NOx(g)から生成する二次汚染物質のHNO3(g)はSO2(g)よりも酸性度を高める能力が高い。 【イオンの電気泳動の効果】 分布定数系のモデルを用いて、イオンの生成によって誘導された雨滴内の電場によるイオンの電気泳動の効果をシミュレーションによって調べた。その結果、(1)イオンの電気泳動によって雨滴内の水素イオン濃度が高められ、かつ、その濃度はより一様になる傾向がある事;(2)電気ポテンシャルは雨滴中心部の方が雨滴表面よりも高い事、などが分かった。
|