研究課題/領域番号 |
07680602
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
片山 新太 名古屋大学, 農学部, 助教授 (60185808)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | PCR法 / 土壌DNAの抽出 / PCP(ペンタクロロフェノール) / pcpB遺伝子 / 基質添加効果 / pcp分解菌 / PCP分解活性 / Flavobacterium属菌 |
研究概要 |
本研究は、土壌から直接DNAを抽出し定量的PCR法によって増幅しペンタクロロフェノール(PCP)資化性菌を推定し、菌数を増加させPCP無機化活性を高めるのに適した土壌への添加基質を明らかにすることを目的とした。 1)土壌中のDNAの定量的PCR法の確立:PCP分解遺伝子(pcpB)のシークエンスをDNAデータベースとe-mail/DDBJを用いて比較し、最も特異性の高いプライマーを2組設計した。土壌中のDNAは、ドデシル硫酸ナトリウム入り緩衝溶液を用い凍結-融解法で抽出した。アガロースゲル電気泳動によりキメラDNAの可能性の高い10Kb以下のDNA断片を除いた後、スパンカラムで精製した。得られた土壌DNAをPCR法により増幅したところ、予想される大きさの増幅バンドが見られた。pcpB遺伝子を持つFlavobacterium属菌を土壌に添加し、そのpcpB遺伝子の増幅バンドを得るのに成功した。2組のプライマーでnested PCR法を用いることも可能となり、感度が高く培養法(4週間必要)に較べて迅速な(1日)分解菌の検出法が確立した。 2)各種基質の添加のPCP資化性菌数への影響:有機物添加により、PCP分解菌数は減少した。 3)分解速度の促進 一方、各種有機物の添加により、PCP分解速度は促進された。このことより、PCP分解菌は、土壌への基質添加により活性化されることが明らかとなった。 以上より、土壌のPCP分解活性は、基質の添加によって高まるものの、それはPCP分解菌数の増加によるものではなく分解菌の活性化によることが明らかにされた。分解菌数と分解活性が必ずしも相関しないことが今後のバイオレメディエーション技術における重要課題であることが明らかにされた。
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