研究課題/領域番号 |
07680625
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 東京水産大学 |
研究代表者 |
浪越 通夫 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (30189196)
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研究分担者 |
岩崎 成夫 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (00013326)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 海洋糸状菌 / 海綿 / 群体ホヤ / 生物活性物質 / 有糸分裂阻害 / 抗真菌 / 稲イモチ病菌 |
研究概要 |
1994年夏にヤップ島で採取した海洋糸状菌110株の培養液、及び海綿、群体ホヤ115種の抽出液の抗菌、抗真菌、細胞毒性、マウスに対する毒性等の検定試験を行った。これと並行して有糸分裂阻害活性を簡便に検出するための方法として、稲イモチ病菌の胞子を用いる生物検定法の改良(定量化)を行い、上記の培養液と抽出液を検定した。その結果、Chaetomium属と同定した海洋糸状菌の培養液から生物活性物質としてケトグロボシンAを単離し、改良生物検定法とともにJournal of Antibioticsに投稿した。また、Acremonium属の海洋糸状菌から、Candida albicansに特異的な抗真菌活性を示す、フザピロン、デオキシフザピロンを単離した。これらの化合物は以前トウモロコシに着くFusarium属のカビから単離、報告されたものであるが、同じ化合物が海洋より分離された別属のカビから得られたことは興味深い。この他、Verticillium属と思われる海洋糸状菌から、稲イモチ病菌胞子発芽管に形態異常を起こさせる化合物一種を単離したので、現在その構造決定を行っている。 1995年夏にポナペ、パラオ島で採取した糸状菌1,486株、及び海綿、ホヤ182種の検定も行った。糸状菌はスラント培養により、同一分離源から得られた同種の菌を削除し、971種に整理した。それを液体培養し、稲イモチ病菌胞子を用いる生物検定と抗菌、抗真菌活性を調べた。またこれ以外の生物検定も現在続行している。海洋生物も抽出を続けており、各種の生物検定試験を行っている。これまでに終了した検定試験に活性を示した海洋糸状菌培養液からの生物活性物質の単離を現在行っている。今後引き続き上の生物検定、及びこれから行う生物活性試験に陽性の培養液、抽出液からの活性物質の単離を行う予定である。
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